兵庫県尼崎市は、阪神淡路大震災の被災者に貸し付けた「災害援護資金」の未回収分について、債権放棄する議案を議会に提出すると発表しました。
「災害援護資金」は、1995年の阪神淡路大震災で、被災者の生活再建のために国と県が原資となって各市に分配したもので、返済期限が3月に迫っています。
尼崎市では、4002件、およそ68億円を貸付けていて、2022年11月末時点で残る回収が72件、利子を含めておよそ8300万円となっています。
これについて尼崎市は、借りた人の多くが高齢となり、返済が難しい状況が続いていることなどから、債権放棄の議案を2月の議会に提出することにしました。
災害援護資金は、兵庫県内9つの市で返済が残っていて、西宮市など4つの市は、県の財政支援などを受けて国への返還を進める方針です。