フィルム映画の魅力を発信 神戸映画資料館の安井館長

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神戸市長田区の神戸映画資料館をご存じでしょうか。
およそ2万本ものフィルムを所蔵し日本の映画発祥の地といわれる神戸で映画の魅力を発信し続けるその思いを取材しました。
神戸映画資料館は神戸市長田区の大正筋商店街の2階にあります。
館内に展示されている古い映写機を手入れするのは館長の安井喜雄(やすい・よしお)さんです。

古い映写機を大切にするのは理由があります。
その理由は説明するよりもこの映画館の倉庫を見るほうが早いでしょう。
倉庫をのぞいてみると…神戸映画資料館の名前の通り、ここには安井さんが半世紀をかけて集めたフィルムが保管されています。
コレクションの一部を見せていただきました。

このフィルムに収められていた映像がこちら!これがディズニーアニメの初期短編。
いまからおよそ100年も前の作品です。
コレクションの中には他では見られない貴重な映像がいくつもあります。
これは1895年明治28年の両国大相撲。
力士の取り組みが記録されたフィルムです。
フィルムに写っていたのは戦前から戦後にかけて活躍した女優・原節子(はら・せつこ)です。
これは1935年に公開された映画「魂(たま)を投げろ」。
現存する原節子の最古の出演作と言われています。

そしてこんなお宝映像も…こちらが美空ひばりの貴重な映像。
10代の頃の若き日の美空ひばりでした。
記録フィルムとしては関東大震災を撮影したものがあり、また神戸映画資料館の会員になると多くの方が撮影した阪神淡路大震災の記録を館内のモニターで視聴できます。
館内には38席と小さめながらシアターもあります。
上映されているのはもちろんフィルム映画です。

映画1本を上映するのに映写機は2台必要なことご存じですか?実際の映画をご覧ください。
右上に丸いパンチが出ました。
そして数秒後に2回目。
このタイミングで2台目の映写機をスタートさせます。
大体邦画で10分。
洋画で20分ごとに交換が必要でした。

映画好きの安井さんは大学生のころは配給会社からフィルムを借りて公民館などで上映する自主上映会をしていたそうです。
当時はそんな自主映画上映会がたくさんあったそうです。
去年9月。安井さんは文化庁映画賞を映画功労部門で受賞。
貴重なフィルムを所持し映画館と資料館の運営が高く評価されました。
最後にフィルム映画の魅力についてうかがいました。

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