■最古参と新鋭のコンビで
女子プロサッカー「WEリーグ」のINAC神戸レオネッサが皇后杯決勝に進出し、6年ぶり6回目のVを懸けて宿敵、日テレ・東京ヴェルディベレーザと1月28日に戦う(大阪・ヨドコウ桜スタジアム)。
決戦で2トップ起用が予想されるベテランFW高瀬愛実(北海道文教大明清高から2009年入団 32歳)と、高卒ルーキーのMF愛川陽菜(神村学園高から2022年入団 19歳)が26日、取材に応じ決意を語った。
高瀬:
久しぶりに皇后杯のタイトルを取るチャンスなので緊張している。またベレーザ戦は入団当初からいつも緊張する。陽菜は速いし上手いし、シュート技術もあるし、バネもある。(彼女が)自由に動けるように、自分はバランス見たりとかできたらいい。けど美味しい所は欲しいなと思ってます(笑)。
愛川:
ワクワクしています。自分の良さはスピードに乗ったドリブルとか、最後の抜け出しなので、そこを生かしてチームの勝ちにつなげたい。ベレーザは足元の技術が上手くレベルが高い。(相手の守備陣に対し)上手さでは勝てないので、何度も何度もしつこく仕掛けて若さを出したい。
■負け知らずの朴監督
INAC神戸を率いる朴康造(パク・カンジョ)監督(43)は兵庫県出身。滝川第二高から韓国・Kリーグなどを経て、2003年から10年間、J1ヴィッセル神戸でMFとして活躍した。
INAC神戸をWEリーグ初代女王に導いた星川敬前監督に代わって、昨年、就任して以来、WEリーグは7勝1分0敗で首位。カップ戦は2勝2分0敗。そして皇后杯は4回戦から登場して決勝まで勝ち進み、負け知らずが続いている。
朴監督は就任以来のチーム作りについて、「最初は不慣れで難しかったが、選手たちと対話しながら、うまく、いい形でチームを持ってきているという個人的な印象はある。選手たちがどう感じているか、わからないですけど」と語る。
チーム最古参選手の高瀬は、「熱い監督です(笑)。トップでプレーされていた方なので、勝負所での選手へのスイッチの入れ方がめちゃくちゃ上手い」と話した。
26日の練習でも、時おり厳しい口調で選手に指示を与えるシーンが見られた。
朴監督:
相手がベレーザということで自然と力が入る。しっかり勝ち切りたい。ケガなどでメンバーが揃わない中、チーム一丸で決勝まで頑張ってくれた。高瀬・愛川の2トップの関係性はすごくよく、コンディションもいいので期待している。ベレーザのFW植木理子選手の鋭い背後への動きや、FW藤野あおば選手の突破を警戒したい。
INAC神戸の目標は、WEリーグ優勝、WEリーグカップ優勝、皇后杯優勝の「3冠」。
まず1冠目を取る!
(浮田信明)