密着!3年ぶり再開 赤穂子ども食堂

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炊き立てご飯に、プロ仕込みの牛すじ肉。3年ぶりの子どもたちの笑顔。

【上杉カメラマン】
「赤穂市の子ども食堂です。新型コロナの影響で中止になっていた食事が、再開されるまでの1カ月間に密着しました」

赤穂市加里屋の古民家。岩崎由美子さんが代表となり、2017年から子どもたちに無料で食事を提供しています。

【赤穂子ども食堂 岩崎由美子さん】
「チーズのやつ切ったって。(子どもたちは)チーズが好きやから」

しかし、新型コロナの影響で2020年2月から子ども食堂を自粛。代わりに翌2021年3月からお弁当やお米の配布を始めました。

また、ひとり親家庭などを対象に、食材を持ち帰ることができる「フードパントリー」を併設。冷蔵庫や冷凍庫も設置されています。

【岩崎さん】
「買ってきてくれたん?やー、どうしよう」

寄付できる食材の幅も広がりました。

【支援者は-】
「子どもが大好きな唐揚げとかしてもらえたら」

去年12月、岩崎さんが市内の洋食店「レッドソックス」からハヤシライスの寄付を受けました。

【レッドソックス 山本浩平さん】
「子どもの頃は食べるのが一番。ご飯もままならないみたいな話を聞いたから」

早速、温めてて提供。この日も多くの人のお腹と心を満たしました。

【支援者は-】
「すごく助かります、ひとり親なんで。いま食材も高くなっているんで。
今までフルで働いていたんですけど、体調を崩して、『仕事を辞めなさい』と病院から言われて」

新しい学生ボランティアです。岩崎さんの活動に共感し、様々な人が手を差し伸べます。

【岩崎さん】
「福祉の大学が(近くに)あるので。(人手は)ありがたい。学生さんは特に子どもの反応が全然違うので」

クリスマス。子ども食堂再開の準備を進めてきた岩崎さんから、ある知らせが。

【岩崎さん】
「会食OKということになったので、会食楽しみにしている方もいると思う」

新年1月12日、子ども食堂再開の日。忙しく開店準備です。

【岩崎さん】
「きょうからで来てくれるかなって思ったら夜、目が開いて、誰も来てくれなかったらどうしようと」
【スタッフ】
「大量ですよ。こんだけしてたけど『足らへん』言われたからまた作る」

メニューは、鉄板の「ハヤシライス」です。ポテトサラダと温野菜に加えて、リンゴもついています。感染対策で使い捨て容器を使います。

下準備は完了。あとは会場で総仕上げ、ですが…。

【岩崎さん】
「久しぶりすぎて段取りが全然わからへん」

【岩崎さん】「たまご、たまご」
【スタッフ】「どこいった?あー、たまごここにある(笑)」

おやつも準備が整いました。こちらもすべて善意の寄付です。

【岩崎さん】
「自分のためにいろんな方が何かをしてくれているという気持ちが子どもたちに伝わって、また子供たちが大きくなったときに、何か自分ができることを人にやりたいなとか、そういう気持ちになってもらえたら」

午後4時、3年ぶりに赤穂子ども食堂、開店です。

【岩崎さん】
「大きなったなぁ、もうこんなんやったのに。3年生くらいやった?2年生くらいかな。よう来てくれた」

岩崎さんも忙しく動き回ります。用意した60食はすぐになくなり、急遽30食を追加。うれしい悲鳴です。

【子どもたち】
「おいしい」
「久しぶりってこともあるし、友達と(会食)っていうめったにないことだから」

会食中に多くの人に声をかける岩崎さん。何気ない会話から、相手が困っていることはないか感じ取ります。

【岩崎さん】
「3年ぶりで久しぶりやなって言って、すごく私もうれしかったし、子どもたちも楽しそうにご飯を食べたり談笑したり、笑顔がよかった。ホッとしている」

地域を巻き込み、相手に寄り添う。岩崎さんの活動はこれからも続きます。

「あらためて子ども食堂の大切さを感じた。生活環境が整わない方の支援(フードパントリー)と居場所づくり(子ども食堂)。地域のつながりを大事にする活動ということで続けていけたら」

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