■「銀」選手らしのぐ
女子バスケットボールのトップリーグ「Wリーグ」にことし参入した「姫路イーグレッツ」のキャプテン・白崎みなみが、ここまで1試合平均「24.50」得点を挙げ、東京五輪「銀」メンバーの宮澤夕貴(富士通 20.00)らを抑えて、リーグ得点王争いのトップを走っている。
白崎は埼玉県出身。市立柏高-奈良学園大を経て姫路イーグレッツに入団した。
166㎝と身長は高くないが、鋭い動きで相手を振り切り、遠距離でも近距離でも自在にシュートが打てる。
12月25日のシャンソン化粧品戦(姫路市、ヴィクトリーナ・ウインク体育館)でもスリーポイント3本を含む25点を奪い、チーム得点(51点)の半分を1人で挙げた。
白崎は、「チーム事情もあり、1試合20点以上を課せられている。リーグのトップに立てて自信につながった」と話す。
白崎は、ここまで10試合(計400分)に全て出場し、出場時間は345分に上る。25日の試合でも、ベンチにいたのは40分の試合時間中わずか2分50秒で、ほぼ“出ずっぱり”だった。
「キャプテンとして長い時間、コートに立てるのはありがたい。ホームゲームでは観客の方々が背中を押してくれ、パワーが出ます」。
■リーグの厚い壁
白崎の“孤軍奮闘”にもかかわらず、姫路イーグレッツは1勝9敗と苦しい戦いが続く。Wリーグは勝ち点(勝ち2点、負け1点)で順位を決めるため、試合数が多い姫路は14チーム中12位だが、勝率でみると“最下位”だ。
開幕2戦目で新潟に97-78で勝利したが、そのあと8連敗している。
白崎キャプテンは、「各チームとも体が強く、自分たちの練習では見られない“当たり”がある」と語る。
しかし24日のシャンソン化粧品戦では終盤まで相手に食い下がり、71-79と善戦した。まずはディフェンスを固め、勝機を見出したい。
<姫路イーグレッツ>…今季からWリーグに参入。西日本唯一の参入チーム。選手は白崎、マリ共和国出身のラリヤ(195㎝)ら15名。親企業はなく、地域の企業などがスポンサーとなってチームを支え、選手に職場を提供している。閉校した旧・鶴居中学校(兵庫県市川町)体育館が練習場所。「egret」とは英語でシラサギの意味。
(浮田信明)