丹波地区の県立高校の元事務長が、生徒たちが作った米などの売上金計290万円余りを横領していたことが分かりました。元事務長は2022年4月に死亡していて、県教委は12月20日、管理や監督が不十分だったとして当時の校長を懲戒処分にしました。
兵庫県教育委員会によりますと、2022年4月の人事異動に伴い、引継ぎを行った際に、丹波地区の県立高校の生徒たちが作った米の販売収入が未納になっていることが分かりましたが、元事務長は「処理は済んでいる」と回答したということです。
その後も未納の状態が続き、連絡をしてもつながらないため、校長が警察と自宅を訪れたところ、元事務長は死亡していたということです。
県教委は7月、元事務長が在籍していた2020年と21年度の収入関係について調査を実施。その結果、米の販売収入の内、78万円余りが通帳から引き出されて不明になっていた他、学校の生産物の売上の内、約214万円が不足していることが判明しました。
県教委は元事務長に懲戒免職処分相当の横領行為があったと認定。管理監督が不十分だったとして、12月20日、当時の校長を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしました。
県教委は「1人の事務長が収入を管理していた実態があった」として、今後は学校の関係者が学期ごとに帳簿を確認し、校長が最終確認する体制を徹底することや、県教委財務課が実地調査を行うなど、再発防止策を講じるとしています。