戦禍を逃れて神戸に避難してきたウクライナ人女性がロシアによる4つの州の併合や祖国への思いを語りました。
マルガリータ・ローガンさん(21)。ことし6月ウクライナ中部のクレメンチュークから神戸に避難してきました。
両親と祖母、4歳の妹と3歳の弟との家族6人でウクライナを出発。西の方向に車で移動し、国境を超えてポーランドを経由、4日かけてウクライナから脱出しました。
日本に避難した15日後、マルガリータさんの家から2キロのショッピングモールにロシア軍のミサイルが着弾。買い物客を狙った無差別攻撃でした。ウクライナに残った妹はすぐ近くに住んでいましたが無事でした。
ロシアは2014年に世界各国の反対を押し切りクリミア半島を併合。さらに10月、ルハンスク州・ドネツク州・ザポリッジャ州・ヘルソン州の4州を一方的に併合しました。
ウクライナ軍は反転攻勢を強め、ロシア軍は厳しい状況に追い込まれています。
プーチン大統領は20日、併合した4州に対し戒厳令を出しました。言論や経済活動の自由を制限する戦時体制を敷くことで戦況の打開を図ろうとしています。
いつかまたウクライナの地に帰れることを信じて。8000キロ離れた神戸の地でその日を待ち続けています。
マルガリータさんは、現在神戸の公営住宅で暮らしていて、神戸のボランティアから家財道具の支援を受けています。日本のみなさんに感謝を伝えたいと話していました。