19年間の選手生活に別れを告げた阪神タイガースの糸井嘉男外野手が10月7日、サンテレビの番組『熱血!タイガース党』に生出演し、思いを語った。
■CSは流れをつかめ
(今季は開幕9連敗ー)
思い出したくないですね。
でも盛り返して、ここまで来れたというのは、本当にすごいなと思う。
(CSは短期決戦ー)
難しい。一発勝負なので、流れをつかんだ方が、勢いに乗っていける。3位から「下克上」のチャンスある。
(カギ握る選手はー)
やはりクリーンアップ。
大山、原口、(6番予想の)佐藤輝…。なんか大山選手の一発が出そうな感じがする。
(阪神は勝てるかー)
勝てますか…え…いや、勝ってもらわないと。
■頭はセレモニー
番組では糸井選手のタイガース6年間を振り返るVTRが流れた。
最後は、引退試合で打席にバットを置くシーンだった。
(VTRを見てー)
さびし…(ほほえむ)
(最後の打席はー)
嘉男、行くぞ、と言われてから、(打席までの)道のり、ずっと覚えてる。
(ヒットを打ったー)
いや、もう、正直、打席のことより、(試合後の)セレモニーのことが(笑)…頭にあったんで…。
CSがかかってる大事な試合やったんで、何とか塁に出て、貢献しないといけないっていうのは考えてた。
■35歳盗塁王が嬉しい
糸井選手の通算成績は、
打率.297、1755安打、171本塁打、765打点、300盗塁。
主なタイトルは、首位打者1回、盗塁王1回、最高出塁率3回。
(どの数字が印象に残るー)
全部うれしいですよ。
ま、でも、あんまり大したことないですね、これ(笑)
どれかと言われたら、お隣に世界の盗塁王("党首"福本豊氏)がおられるんで、盗塁王ですかね。歳とってから…35の時に取ったんで。
(2000本安打いけたー)
いけたスね(笑)。ピッチャーで(日本ハムに)入団したというのを考えたら、まあ、ようやったんちゃいますか。
■野手転向は必死
(新庄剛志氏が野手転向をすすめたー)
それは本当。アップ中に…僕は速かったんで…(新庄氏から)ボソっと言われました。「キミ、野手やりなよ」。
(野手転向は相当な覚悟ー)
2年で(投手として)ダメだと言われ、このままではプロ野球選手ではいられないと感じたので、野手でもう一回、チャレンジできる…ホンマに必死でやりましたね。
ダメだと言われ、這い上がりたい一心で、バット振り続けた。
■佐藤輝はフル活躍を
(阪神に来た第一印象はー)
全然違った。注目されているのが、痛いぐらい分かった。マスコミの数であったり、甲子園の雰囲気、声援…。
(注目されるのは好きー)
ちょっとだけ好きです(笑)
(糸井コールもすごかったー)
なんかスターになった気分でした(笑)
("幹事長"濱中治氏の打撃コーチはー)
怖かったですね。(「絶対ウソだ」と濱中氏)
(育ってほしい選手はー)
やっぱり佐藤輝明。(大学の)後輩でもあり、左バッターでもあり、サイズも似てるし。
(佐藤輝が糸井選手に近づくにはー)
もっと練習しないと…。(佐藤輝は)サボってるわけじゃないですよ。前、(佐藤輝に)言われたんですよ。「糸井さん、あんなん言うから、僕、サボりキャラになってます」(笑)
(もっと練習しろとー)
そうですね。1年間、フルで保つような…。やっぱり夏場、疲れてくるのがあるんで。
■これからは寝ない?
(リフレッシュ方法はー)
睡眠です。けっこう寝ますね。10時間ぐらい。
(これからどうするー)
これからは寝ないです。
(そうではなくて、ユニホームを脱いでからどうするー)
球団に…。きょう、ちょっと出てましたけど…(一部スポーツ紙が「球団アドバイザー就任へ」と伝えた)
詳しいアレはないんですけど…。
・・・・・・・
番組の最後に福本氏が言葉を贈った。
「糸井なら、やれる!」
(浮田信明)