ことし6月、神戸市長田区にある指定暴力団「絆会」の代表の自宅に車を衝突させたとして、建造物損壊の罪に問われた男に対し、神戸地裁は懲役1年8か月の実刑判決を言い渡しました。
大阪市生野区の無職の男(38)はことし6月、神戸市長田区で、指定暴力団「絆会」の織田絆誠代表の自宅に軽自動車をバックで衝突させ、扉などを壊したとして、建造物損壊の罪に問われていました。
これまでの裁判で男は起訴内容を認めたものの、犯行の動機や経緯については「一切答えるつもりはない」などと話し、一方、検察側は「暴力団同士の対立抗争下で起き、社会に大きな不安を与えた」などとして懲役3年を求刑していました。
28日の判決で神戸地裁の野口卓志裁判長は、「建物が暴力団代表の居宅と知りながら狙いを定めた」「犯行は地域住民や社会に強い不安を与えた」などと指摘したうえで、「反社会勢力との関係を絶つと述べている」として被告に対し、懲役1年8か月の判決を言い渡しました。