姫路のあるお店が、地元の食材を使って「バター」を開発し、人気を呼んでいます。
ただ、開発したのは一見バターとあまり接点がないように思われるお店でしたが、商品の開発には「店主のこだわり」がありました。評判の「バター」、どんな味なんでしょうか?
濃厚な味が口の中いっぱいに広がりそうな手作りバターの輝き…
(白雲まこと 中嶋健二さん)
商品開発とか、作っているときはすごく楽しいです。
妥協をしない、という点でね、功を奏したんですかね。
そう語るのは姫路市内で天ぷらがメインのコース料理が人気の「白雲まこと」の中嶋さん。若い頃、大阪や京都で修業して、有馬の向陽閣でも腕を振るっていたそうです。
(中嶋さん)
こちらが今回発売しました「いちご」「とうもろこし」「きなこ」のバターでございます。
日本料理にバター、あまり関係がないように思いますが…
(中嶋さん)
僕自身はスイーツが大好きなんですよ。お店のコース(料理の)最後に「デザート」として、こだわったプリンを出していたんです。それが人気が出まして、お持ち帰りでも出していってたんです。で、地産地消とかそういうのが僕大好きなので。
コース料理のデザートが評判を呼び、次に地元のイチゴを使った「いちごバター」を考案。農家さんに試食してもらったところ、大絶賛されたそうです。
(中嶋さん)
その次にトウモロコシの収穫が始まって、「トウモロコシでも何かできへんか?」と言われて…。
そう提案したのは、中嶋さんと親しい「夢前夢工房」という農家の衣笠さんです。
(夢前夢工房 衣笠愛之社長)
これがとれたてのトウモロコシ。実際こうやってトウモロコシやらイチゴやらいろんなもん作ってますけど、必ず規格外品とかそういうのが出るんで。
そういうのを今までは廃棄したりしてたんですけど、それを有効に利用していただくとか、そういう形であればどんどん地元の農産物を使っていただきたいなと思います。
中嶋さんは洋食のシェフでもある妻の多住子さんと意見を交わしながら、とうもろこしバターを完成させました。
(中嶋さん)
トウモロコシのジャムを作っているんですけど、ジャムの定義が糖度が50%以上というのがあるんで、うちは糖度60%まで煮詰まるように(糖度を)上げてます。
また、クリーミーに仕上げるバター作りもこだわりのひとつです。そして、ジャムと混ぜ合わせて完成。
中嶋さんは、自身の性格がこうした商品開発に合っていると自覚しているそうで…
(中嶋さん)
結構、僕作ることに関しては「超追求型」なんですよ。とことん、ここまでこだわるかっていうところまでこだわっていくタイプなんです。
素材と製法にこだわり、現在、「いちご」「とうもろこし」「きなこ」の3種類が揃っています。