【女子野球】阪神タイガースWomen、悲願の「日本一」

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■全日本女子硬式クラブ野球選手権大会

・1回戦 阪神TW 7-0 新波
・2回戦 阪神TW 9-2 アサヒトラスト
・3回戦 阪神TW 7-0 マドンナ松山
・準々決勝 阪神TW 5-0 京都文教
・準決勝 阪神TW 5-2 西武LL
・決勝 阪神TW 5-3 九州ハニーズ

■圧倒的な強さ

女子野球クラブ日本一を決める全日本女子硬式クラブ野球選手権大会が、
8月26日から30日まで千葉県内の3球場で行われ、過去最多の34チームが参加した。

阪神球団が設立したクラブチーム「阪神タイガースWomen」(以下TW)は昨年、この大会に初出場したが、同じNPB傘下の埼玉西武ライオンズ・レディースに初戦で敗退。
ことしは"リベンジ"を誓って大会に臨んだ。

ことしのTWは課題だった打線がパワーを増し、1回戦から3回戦まで全てコールドゲームで勝ち進んだ(女子野球は7イニング制)。

準々決勝では先発投手の石村奈々が1人のランナーも許さず完全試合を達成。

西武との再戦となった準決勝では、終盤に追い付かれたが、
キャプテン三浦伊織のタイムリーなどで突き放し、リベンジを果たした。

そして決勝も“切り込み隊長”前田桜茄(はるか)らの活躍で九州ハニーズを振り切り、初の”クラブ日本一”に輝いた。

TWは創設1年目の昨年、関西の2大会は制したが、全国2大会はいずれも敗退。
2年目で悲願の全国タイトルを手にした。

選手はみな仕事や学業と両立させながら野球に取り組んでいる。

試合後、三浦キャプテンは、「昨年の悔しさがあったからこそ、ことしは絶対優勝しようと、日々みんなで切磋琢磨しながらここまで来ることができた」と語った。

■チーム力がアップ

TWはこれまで、少ない得点を守り切るのが勝ちパターンだったが、今大会では“打”が目立った。

1番・前田桜茄がヒットや四球で出塁。2番・田口真奈が送り、3番・三浦、4番・田中亜里沙、5番・中江映利加のクリーンアップトリオが豪打で得点を量産した。

投手陣は、エース植村美奈子、完全試合の石村、ケガから復帰した水流(つる)麻夏の3枚が先発ローテーション。
胴上げ投手となった坂東瑞紀、剛球の森若菜、スローボールの半田渚、制球力のある横井千晃と、タイプが異なる4枚のリリーフを揃え、質量ともに他を圧倒した。

またセカンド浅野桜子、ショート前田葵、サード田口の内野陣が堅実な守備を披露。

全試合DHで先発したルーキー日野口加奈、下位ながら長打を飛ばした蜜浦さくら、大型打者の高塚南海、安定した守備の山本涼香、開幕マスクをかぶった達磨(たつま)沙嬉…選手19人と、野原祐也監督(元阪神)、鶴直人投手コーチ(元阪神)のチーム全員でつかんだ優勝だった。

準決勝の勝利寸前でエラーを犯し、試合後も涙するルーキーの前田葵を全員で慰めるなど、チームワークの良さも光った。

大会のMVPは前田桜茄が受賞した。

■次は全日本選手権

クラブチームに加えて、高校・大学も参加する「全国女子硬式野球選手権大会」が10月に松山市で開かれる。

7月に聖地・甲子園球場で練習試合を行い、観客に女子野球の魅力をアピールしたTW。
次の目標は“全国2冠”だ!
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サンテレビでは、TWの優勝までをたどった特別番組「リベンジ!阪神タイガースWomen」を9月25日の夜8時から放送する。
(浮田信明)

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