2022年7月に神戸市北区で起きた火事で、救助活動中に女性が落下した事故を巡り、神戸市消防局は8月18日、事故の原因を分析する検証会の初会合を開きました。
第一回の会合には、建物火災での避難や救助を研究する神戸大学の北後明彦名誉教授らが事故検証会のメンバーとして出席しました。
7月17日、神戸市北区の共同住宅で起きた火事では、消防が救助器具やロープを使って建物の3階部分から心肺停止状態の女性(56)を救助する際に、約5メートルの高さから落下させる事故がありました。
女性はその後、搬送先の病院で死亡が確認されましたが、市消防局によりますと司法解剖の結果、女性の死因は焼死と判明し落下事故との関係はなかったということです。
神戸市は事故の原因を分析する検証会を設置し、18日は救助の際に使用した安全ベルトの装着作業のほか、はしごやロープを使った救助方法が再現されました。
神戸市消防局は「救助で使った器具に破損などはなく、方法も国のマニュアルに沿ったものだったことから、事故は想定外」とした上で、「検証会での意見を踏まえ再発防止と安全管理体制の強化につなげていく」としています。