【朝田夢子アナウンサー】
第104回高校野球夏の甲子園大会が8月6日に開幕します。
毎年、開会式と閉会式の司会は、兵庫県内の高校生が務めますが、ことしは、私の母校の放送部から3人が選ばれました。
開会式を前に練習に励む後輩たちの姿を取材してきました。
西宮市にある武庫川女子大学付属高校。
放送部は武庫川ブロードキャスティング「MBC」の略称で呼ばれ、中学生と高校生合わせて25人が所属しています。
6日に開幕する高校野球夏の甲子園大会で高校2年生の三好紅葉さんが開会式の司会を3年生の桑田優希さんと平田舜珠さんの2人が閉会式の司会を務めることになりました。
甲子園の司会は、例年、NHKが主催する高校放送コンテスト兵庫県大会のアナウンス部門の上位者の中から選ばれます。
ことしの大会には、県内118校から327人が参加し、三好さんが見事、優勝しました。
アナウンス部門は学校生活の中から気になる話題やニュースを見つけ、自ら取材した原稿をもとにアナウンス技術を競います。
(三好さん)「私はメタセコイヤっていうこの学校の周りにある木についていろんな方に取材をさせていただいて、原稿を書いたんですけど、この上の〇みたいなところは文章とその前の文章の間を意識して、大きい〇だったらだいぶ間を開けて、小さかったら詰めて読むという感じで。」
読むスピードや間のとりかたなど、細かいところにまでこだわり、およそ1分半の原稿に想いを込めます。
甲子園での司会は三好さんにとって中学生からの憧れでした。
(三好さん)「(高校野球の司会)が決まった時、はすごく嬉しくて中学校1年生の時から、入部した時から甲子園の司会を絶対にやりたいっていう夢があったので、やっぱり、先輩方の背中を見てその司会を、開会式っていう大舞台の司会を務めているのがすごくかっこいいなと思ってすごく憧れました。」
この日は、本番の雰囲気に近づけるため外での練習です。
甲子園という大舞台では、堂々とした声をグラウンドに響かせることが求められますが・・・。
(大野先生)やっぱりまだ優しいな、前も行ったけど、コンテストのアナウンスの読み方と全然違うんで、そこはちゃんと切り替えないとあかん。
放送部の顧問・大野潤先生です。
大野先生はこれまでに卒業生20人を甲子園の司会に送り込むなど放送部を名門へと育てあげてきました。
私も中学・高校の6年間、大野先生の指導を受け甲子園での司会を夢見てきました。
(朝田アナ)「私はどういう生徒でしたか?」
(大野先生)「MBCあるあるというか・・・華がない。ははは」
(朝田アナ)「え?華がない!?」
(大野先生)「華が無いんやけど、きっちりしているていうか、、今回(司会)をする生徒たちも、どっちかというと、よく言えばまじめでおとなしい子、お嬢さんって感じなんやけど、厳しめに言うと、物足らないというか、表に出る感じではないよねって。うちの部の目標は謙虚に、でも貪欲に。っていうのがあって貪欲さはすごいあの3人は特にあるかなって思ってる。」
「謙虚に、でも貪欲に」。
部員同士でアドバイスしあいながら、練習を重ねます。
(部員 桑田さん)「初めの入りがめっちゃ高くて、急に下がるから、それをもう少し滑らかにおろした方がいい。」
(部員 平田さん)「二人はすごく上手ですごいなって思って…私はアクセントとかがきちんとできていなくって・・・そうみると2人はすごいなって思います。」
(部員 桑田さん)「今まで支えてくださった方々への感謝の気持ちも込めて、心に届くようなアナウンスをしたいと思っています。」
(部員 平田さん)「私の声で、みんなを導いてあげるというか、次は何だよって、私の声を響かせようと思うので、頑張っていきたいと思います。選手の皆さんや会場の皆さん、あとテレビの向こうで開会式を観ている皆さんに、しっかり伝えられるような元気なアナウンスをしたいです。」
夏の甲子園大会の開幕まで、あとわずか。
3人は、まもなく夢の舞台で声を響かせます。