2022年07月13日(水曜日) 19:39 報道特集・ドキュメント選挙

日本の将来を担うZ世代に聞く参院選~神戸学院大学クローズアップ社会研究会~

Z世代(ジェネレーションZ)
1990年代半ばから2010年代前半に生まれた10代・20代は、Z世代(ジェネレーションZ)と呼ばれています。今後の日本を担っていくZ世代が選挙について何を思い、考えたのか?参院選を取材した大学生に意見を聞きました。

写真右:國松万煕さん

取材してSNSで発信 自分たちで新聞記事を
汗だくになりながら候補者の取材をする大学生たち。社会問題を多面的に学び研究するグループ 神戸学院大学クローズアップ社会研究会のメンバーです。参院選の公示日の6月22日、候補者の演説を取材していました。

神戸学院大学クローズアップ社会研究会局長 國松万煕さん(21)
「若者という視点とSNSを有効的に使って選挙の投票率とかも上げていけたらなと思っているのでやっていきましょう」

神戸学院大学クローズアップ社会研究会
このグループは、2021年7月の兵庫県知事選挙をきっかけに発足。知事選では、取材したことを記事にまとめ、新聞やSNSを通して学生たちに情報を発信しました。今回の参院選をどのような記事にするべきなのか?学生たちの意見が分かれました。

参院選の候補者を取材する稲澤さん

局長 3年生(21)
「出陣式の記事を出すか、それとも候補者を何人かに絞って難しいんですけどインタビューの内容を独自にまとめるか」

前局長 4年生(21)
「各候補者の記事を書くとすれば今現在としては取材不足。う~ん。今から取材にめちゃくちゃ行ってもな~」

参院選兵庫選挙区は過去最多となる13人が立候補。
比例区では、9つの政党と6つの政治団体から178人が立候補しています。

2年生(19) 「普通の子たち、大学生って政党が何個あるかとか、衆議院と参議院の違いを分かるか分からないかというあいまいなところもあると思う」
3年生(21) 「そういう意味で目的は投票率を上げる。選挙に興味を持ってもらう」
4年生(21) 「簡単な新聞にしてみる?見出しは投票に行こう!」

2016年と2019年の参院選

2016年と2019年の参院選では、10代・20代の投票率の低さが課題となりました

 

18歳と19歳が40.22%。20歳から24歳までは29.93%。これからの日本の将来を担うZ世代の投票率がどの選挙でも低い傾向があります。なぜ若い世代は投票に行かないのか?学生たち自身の分析を聞きました。

2021年の衆院選 世代別投票率

3年生(21)「どうしても自分の生活に結び付かない部分があると思います。若い人たちが街頭演説を立ち止まって聞くということがなかなかないと思うんですよ」

1年生(19)「スマホとかのウェブ投票とかだったらまた違う結果になるかもしれないと思うんですけど」

話し合う神戸学院大学の学生たち

4年生(21)「投票に行くのがめんどくさい。日曜日の遊びに行ける日に投票行くんだったらまあ遊びに行こうかと。投票という行動に1つ魅力がない」

では、投票にどんな魅力があれば行こうと考えるのか?
学生たちにこんな質問をしてみました。

Q例えば商品券があるとかラーメン1杯食べられるとか。
どういうのがあれば投票に行ける?行ってくれる?

3年生(21) 「実際に韓国で投票をするとその投票券が日本でいう宝くじみたいな抽選券になっているというニュースを知りまして。若者たちも行こうかなという風になるんじゃないですかね。僕は少なくともそれだったら面白いから行ってみようかなと」
1年生(19) 「個人的にだとスタバ50円引きとか」
4年生(21) 「ご飯1日無料とか」

若い世代が投票に行かないことは、政治に若い人の声が反映されにくいデメリットにつながります。

 

若い人たちに投票に行ってもらうことを軸に記事を
少子高齢化によって有権者の中の高齢者の割合が高くなり、さらに投票率も高いことから高齢者向けの政策が優先され、若者の意見が政治に反映されにくいことをシルバー民主主義と言います。

新聞記事

2年生(19)
「興味を持たないことによって政治家が公約とかにあげないというのが負のサイクルになっちゃっているんじゃないかなと現状は。うちらはそういう危機感を持っているんですけど、それを感じない人が多いっていうのも事実なんじゃないかなと」

今回は、候補者の訴えや特徴を書く記事ではなく、若い人たちに投票に行ってもらうことを軸にして記事を作成。ツイッター、フェイスブック、インスタグラムで情報を発信したほか、新聞記事で参院選の投票の仕組みや住民票が実家のままの学生も不在者投票ができることなどを伝えました。

 

私たちはその状況に今危機感
3年生(21)
「いろんな形で選挙に参加することができるということを知っていただきたく今回の新聞をつくらせていただきました」

インスタグラム

クローズアップ社会研究会のメンバーは、現代社会学部の安富教授の講義の前に新聞を学生たちに配布。この新聞は、神戸学院大学クローズアップ社会研究会のSNSでも見ることができます。

2年生(19)
「私たちはその状況に今、危機感を覚えています。その1票は私たちに今与えられている権利でもあります。自分たちの将来のことを考えて今一度選挙について考えてください」

 

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