2022年06月22日(水曜日) 17:36 地域・まち

ジャンボタニシ駆除大作戦~丹波市市島町の取り組み

兵庫県丹波市市島町喜多地区、植えられた稲もすくすく育っています。

田んぼで作業をされていたのは、この地区の自治会長の西山さんと竹内さんでした。

(タケイチさん)「約6年前はすごく被害が出て。徐々に減っているが、未だに被害はあるんです。」

(西山さん)「3年ほど前に耕作者が困っているという事でニュースになって丹波市とかに広まっていって三橋先生が『ぜひ協力したい。』ということで来ていただいた。」

ちょうど、その時 田んぼにいたのが生き物の生態を研究している兵庫県立人と自然の博物館の三橋研究員でした。

「ジャンボタニシですね。左がふうのタニシ、右がジャンボタニシと言われるものになります。」

この地域に生息する一般的なサイズを比べてみてもご覧の通り。全体的に丸く、「らせん状」の下の部分の幅が広いのが特徴の一つだそうです。

「ジャンボタニシは外来生物で南米から入ってきた生物になっています。稲の若い葉っぱを全部食べてしまうので、大変厄介なものになります。」

このジャンボタニシを三橋研究員と地元のみなさんが一緒になって去年、駆除を始めるとみるみる結果が出たそうです。
その方法とはー。

「横の溝、これ、ひよせと言うんですが、湧水が出てるので水が枯れない。真冬でも湿ってて住みやすい。ちゃんと端に寄せて、端で獲るというのがポイントです。」

ジャンボタニシが水の深い場所を好むという習性を利用し田んぼの端に溝を掘っておびきよせ一網打尽にするというシンプルな作戦ですが去年、この作戦でジャンボタニシを大量に駆除しました。

さて、今年はどうなのか?改めて生息調査をしてみると…

「ちょうどいましたので捕ります。卵を産めるようになるサイズー。この横にも卵が時々あります。」

 そう!見逃してはいけないのが卵。稲や石に塊を産み付けるそうです。

「これは産みたてですね。ピンクで非常にわかりやすいので発見は楽です。」

 1枚の田んぼを探しましたが、卵が目立つものの、成体は5、6匹でした。去年と比べると、少しわかりづらいですが、ほぼ同じ条件で、約100分の1にまで数が減ったそうです。

「特にこの丹波市市島町というのは、有機農法を展開されている地区なので、農薬等の使用が制約されるエリアなんです。定着すると駆除がなかなか難しいんですけれども、今回示したように、駆除まであと一息というところです。こういう技術を兵庫県だけでなくて、日本中に還元できたらいいなと思っています。」

(ニュース×情報 キャッチ+ 6月20日放送)

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