2022年05月24日(火曜日) 12:12 事件・事故地域・まち

神戸連続児童殺傷事件から25年 父親が手記を寄せる

1997年に神戸市須磨区で起きた連続児童殺傷事件で、小学6年生だった土師淳君が亡くなってから24日で丸25年です。 父親が思いをつづった手記を寄せました。

1997年5月24日、神戸市須磨区で土師淳君(当時11)が殺害され、その後、遺体の一部が中学校の正門で見つかりました。

逮捕されたのは、淳君と顔見知りだった当時14歳の中学3年の少年です。一連の事件では、1997年2月から5月にかけて小学生5人が相次いで襲われ、淳君のほか小学4年生の山下彩花ちゃん(当時10)も犠牲になりました。

淳君の父・守さんは手記の中で、この25年間を「嵐のように過ぎ去った」と振り返り、「何年経とうとも、子供への想いは変わることはないと感じています」と述べています。

また、加害男性からの手紙が2017年から途絶えことしも届いていないことについて、「何故、私たちの次男の命が奪われなければいけなかったのか。 彼は、私たちの問いに答える義務があると考えています」とつづっています。

【土師守さんの手記全文】
今年の5月24日は、私たちの次男・淳が亡くなって25回目の命日にあたります。この25年という年月は私たちにとっては本当に嵐のように過ぎ去ったように思います。しかし、何年経とうとも、子供への想いは変わることはないと感じています。

 今年も加害男性からの手紙は届いていません。以前から言い続けていることですが、何故、私たちの次男の命が奪われなければいけなかったのかについて、私たちが納得するような解答を求め続けています。彼は、私たちの問いに答える義務があると考えています。私たちから彼に対して何らかの行動を起こすことは出来ませんが、報道を通して訴えていければと思っています。

 「全国犯罪被害者の会(あすの会)」は、18年に及ぶ活動で犯罪被害者を取り巻く環境を大きく改善しました。犯罪被害者等基本法の成立、被害者参加制度、賠償命令を盛り込んだ刑事訴訟法の改正、殺人事件における公訴時効廃止等、多くの法律や施策の制定を実現してきましたが、メンバーの高齢化等のため4年前に解散しました。しかしながら、代表幹事をされていた岡村弁護士が、特に経済補償について、4年前に比し全くの改善が認められないことに憤りを感じ、ご自分の最後の仕事にしたいという思いで私たちに声をかけて頂き、「新あすの会」が創立されました。以前のような精力的な活動は難しいとは思いますが、岡村弁護士はじめ会員の方たちと、改めて犯罪被害者問題の改善に取り組んでいきたいと思っています。

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