【特集】神戸在住ウクライナ人男性の思い 元現地テレビ局リポーターが語るクリミア併合「言論の自由がなくなった」

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  • アンドリー・マグデチさん(35)

  • ウクライナ地図

  • 中央がアンドリーさん

  • アンドリー・マグデチさん(神戸市内)

  • ウクライナ国防省Twitterより

  • 撮影:アンドリー・マグデチさん(3月・大阪市内)

2014年のクリミア併合 地元テレビ局元リポーターが語る

今から8年前、ウクライナのクリミア半島はロシアに併合されました。そして現在、ロシアが実効支配している東部のドネツク州や南部のヘルソン州でも併合の動きがあります。かつてクリミア半島のテレビ局でリポーターとして働き、現在、神戸で英語教師をしている男性が思いを語りました。

4年前に英語を教えるため先生として来日

神戸で暮らすウクライナ人のアンドリー・マグデチさん。KOBEPRアンバサダーとして得意の写真を活用してSNSで神戸の魅力を世界に発信しています。

アンドリーさん
「自然が豊かだし神戸は好きなまちの1つです。」

4年前に神戸に移り住んだアンドリーさんは、神戸の大学や芦屋の英会話教室で英語を指導しています。

人生の大半をクリミア半島で過ごす

「生徒たちはウクライナの問題を心配してくれていていろいろ聞いてくれます。家族は大丈夫ですかと。とても感謝していますし、日本の皆さんはウクライナを支援してくれています」

ウクライナ西部の都市リヴィウで生まれ、2013年まで25年以上クリミア半島のセヴァストポリで暮らしていました。

ウクライナ語・ロシア語・英語の3カ国語を使いこなす元テレビ局のリポーター

アンドリーさん
「これがテレビ局で働いていた時の写真です。私がリポーターで、カメラマン、ウクライナの政治家です」

セヴァストポリでは地元テレビ局のリポーターとして活躍。ウクライナ語とロシア語、英語の3カ国語を使いこなしました。

藤岡キャスター
「日本語でもインタビューできますか?」

アンドリーさん
「ちょっと難しいです。すみません」

故郷がロシアに併合 言論の自由がなくなった

英語教師としてセヴァストポリから中国の北京に移り住んだ2014年。アンドリーさんの故郷はロシアの武装部隊によって空港や軍事拠点が制圧され、住民投票によってクリミアは独立国家に。その翌日にはロシアに併合されました。

「多くのジャーナリストや友だち、政治家が集会や行動を、ロシアによる併合に反対しようとしたが、とても難しかった。ロシア軍や政府がすでにいて、ほとんどの人ができなかった」

「ご存じのようにロシアでは言論の自由がない。もしロシア政府やプーチンに反対することを何か言えば、逮捕か刑務所に送られる。だから今もクリミアのほとんどの人は怖くて何もできないし、2014年当時も同じだった」

状況は第二段階に入った ロシアは南部と東部を侵略しようとしている

アンドリーさんの親戚はウクライナ西部に避難し、父や兄は現在国外で暮らしています。

「今ウクライナでは侵略が起きている。なぜなら、人が死んで、市民が死んで、子どもが死んでいる。ウクライナ軍とロシア軍がお互いに殺し合いをしている。多くの人がジェノサイド(集団虐殺)だと言うだろう」

「私が思うには第二段階に入ったと思います。ロシアは全ウクライナではなく、一部を侵略しようと。当初は全ウクライナを侵略するはずだったが失敗して今は南部と東部だけを侵略しようとしている」

日本からできることを

アンドリーさんは、3月に大阪で行われた抗議集会に参加。声をあげるだけではなく、写真を撮影してSNSで日本から情報を発信しました。

Q日本から何を訴えたいですか?
「私の場合、できる限りの方法でウクライナの国や人、軍をサポートしていきたい。多くの人に話して情報を拡散することができるし、関心を持ってもらってロシア軍やロシアの侵略を糾弾していくことが重要だ」

 

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