命や人権をテーマに映画を制作 神戸で2人の映画人をしのぶ追悼展

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命や人権などをテーマに数々のドキュメンタリー映画を制作し、2021年に亡くなった監督らをしのぶ追悼展が神戸市で開かれています。

2021年にこの世を去った映画プロデューサーの鵜久森典妙さんと監督の高橋一郎さんは、手を携え数々の映画を生み出してきました。 神戸市兵庫区の「いちばぎゃらりぃ侑香」では、2人をしのぶ追悼展『「どっこいショ」と時代を映る』が開かれ、映画撮影に臨む写真や活動を紹介する新聞記事など約100点が展示されています。

鵜久森さんと高橋さんらは1984年に「映画製作委員会」を立ち上げ、神戸を拠点に原発やアトピーそれにハンセン病など命や人権をテーマに、約50本のドキュメンタリー映画を制作しました。 2021年6月に公開された、強い偏見や差別にさらされるハンセン病患者に寄り添った医師を描いたドキュメンタリーが2人の最後の作品となりました。

生前、映画「一人になる」の舞台あいさつに登壇した鵜久森さんは「50年先でも見てほしい。そういう映画を作りたい。制作者がいなくなっても映画は残ります」と語っていました。

2人が制作した映画でナレーションを務めた小倉啓子さんは「映画『一人になる』の撮影後に高橋さんが『すごく楽しかった。こんなに楽しく仕事をさせてもらって良いのかなと思う一日でした』というファックスをくださって、あんなに大変そうだったのにそんなに楽しんでいたんだと思った。鵜久森さんもそんなに楽しんでおられたんだとすごく印象的です。それが最後の仕事になってしまった」と話しました。

この追悼展は、5月14日まで開かれていますが、8日は特別イベントが行われるため、午後1時から4時は入場不可となっています。

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