2022年02月10日(木曜日) 18:28 地域・まち報道特集・ドキュメント

フォロワーはまもなく11万人に 明石市の泉房穂市長のツイッターは

開設から52日、フォロワーはまもなく11万人。明石市の泉房穂市長のツイッターを取材しました。

SNS上で大きな影響力を持つ明石市の泉市長のツイッター。
市長は明石市の施策のほか、学生時代の写真や日々の昼食、家族など多岐にわたる話題を1日に15回程度つぶやいています。

(明石市 泉房穂市長)
「昼食の時間だ。明石焼き、ついに明石焼きシリーズが始まる。きょうがその第一弾。問題です。さてどこのお店でしょうか?ツイート!」

ツイッターを始めたのは2021年12月。2度の否決を経て市長肝いりの条例が可決された日でした。
全国初の旧優生保護法の被害者支援条例。被害者夫婦が暮らす明石市では、市長が国の支援が不十分だとして独自の条例を提案していました。
その夜、投稿されたのが泉市長のつぶやきです。

(泉市長)
ツイッターを始めたのは明石市の取り組みを全国にぜひ知ってほしいし、広がってほしいという思いです。

フォロワー数は開設から50日余りでまもなく11万人に到達します。兵庫県の斎藤知事や神戸市の久元市長を上回る数です。
しかし、ツイッターを始めるにあたってはこんな懸念も。

(泉市長)
私が相談した人はほぼ100%ツイッターはやめておけと。はっきりものを言うタチですし失言も多いタイプ。周りのほぼ全員がツイッターなどしてはダメだと言った。アンチと言われる方や強い批判の方々に対してご理解をいただけるよう努力を重ねることが市長の仕事だと思っている。

一方、市長のツイッターをフォローしているという明石市議からはこんな声が聞かれました。

(千住啓介明石市議)
政治家としての発信力のすごさと言うのは前々から知っていたがすごいと思う。ただ県との事業がたくさんある中でツイートで批判ばかりする。行政と政治は若干違うので批判はやめてほしいと思う。

泉市長のツイートの中には国や兵庫県、そして知事に対して言及しているものも多くみられます。
例えば県立明石公園。県が石垣の保全と景観の向上を目的に行った樹木の伐採についてツイッター上で批判しました。
ツイッターを始めて30日目、泉市長は「明石公園の樹木がバッタバッタと切り倒されていっている」とツイート。県はその後会見を開き「伐採は明石市の許可を得て行った」と説明。
一方、泉市長は「文化庁の許可を市が代行していて実質的な認可権はない」と反論します。

(泉市長)
2019年の明石城築城400年に向けて正面側の石垣を見えるようにしようということは聞いていたが、それは2019年度で終わっている。今問題となっているのは石垣と関係のない木を切り続けているから市民も驚いている。その計画については止めようと思っています。市長としてできることは限られているが権限があって止められるならすぐにでも止める。

サンテレビの取材に対し、県は「伐採する木は1本1本検討し理由があり伐採している。丁寧な説明に課題があったと思うが、切りすぎという認識はない」としています。

また、ほかにも泉市長が県に強く求めていることがあります。それは兵庫県の斎藤知事との協議の場です。
1月31日に行われた県・市町懇話会で初めて知事と対面した市長。泉市長はトップ同士での協議を重要視しますが、知事は実務者間での協議の必要性を訴え、両者の間で意見の食い違いが見られました。

(泉市長)
方向性について強制するつもりはありません。協議をいつまでにということをお答えください。
(斎藤知事)
専門的実務的な問題なので実務者同士で協議を重ねていって内容を詰めていくことが大事だと思っています。それはご理解いただけると思いますけれど。
(泉市長)
理解しません!独任制ですから井戸知事の方も明石市とずっと協議していたんです。方向性を一緒にするかしないか大方式を決めるのは地方自治では首長、合議制ではありません。首長が方向を示してその方向に基づいて実務がある。最初にトップ同士が話しないと実務同士の協議に意味はありません。斎藤知事と私の協議の場がまず必要です。いつまでに協議をなさるかお答えください。
(斎藤知事)
私の政治的判断でまずは実務者同士でやっていきたいという思いがあります。

2月8日。市長は県から「知事は明石市長には会いたくない、副知事に任せたいと言っている」と回答があったとツイート。
これについて副知事は「協議が必要なら実務者で行う方が効果的で効率的と県の方針を伝えた」「『知事が市長に会いたくないと言っている』とは言っていない」と県を通じて説明しました。

自らの思いを伝え、フォロワーの意見に直接触れることができるツイッター。
泉市長はこれからも市長としての説明責任を果たすために活用していきたいとしています。

(泉市長)
一定数のフォロワーもいる状況で立場としても市長と言う立場ですから言葉の持つ重さや怖さというのはもっとしっかり自覚して気を付けることに努めたい。

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