2022年02月04日(金曜日) 11:08 地域・まち報道特集・ドキュメント

売って買ってエコ 食品ロス削減アプリ

姫路市にある青果店「中安青果合同会社」。全国から集めた新鮮な野菜を果物を販売しています。

(利用客)
一般のスーパーとかで買うよりも安いから、一回購入して見ようと思って来ました。

お客さんのお目当ては、「野菜の詰め合わせセット」。国産野菜11種類が入って、1080円と格安です。

(吉本アナ)
どうしてこんなに安いんですか?
(中安青果合同会社 里頭輝彦社長)
形の大小があったりとか、多少の傷がったり。例えばこちらのゴボウでしたら太すぎるとか。

お客さんが利用しているのは、姫路市が去年3月に始めたサービス「Utteco Katteco(うってこかってこ)」。「売ってエコ、買ってエコ」という意味で食品ロス削減を目的にしたアプリです。

利用方法は、まず飲食店などが規格外や賞味期限が近い商品をサイトにアップします。それを見た利用者が気に入ったものをネットから予約し、直接店舗まで取りに行くシステムです。店側も利用者側もアプリの利用料はかかりません。

(里頭社長)
流通外の商品のはけ口というかね。それを喜んで買っていただける販路ができたっていうところでは助かってますね。店側も利用者側もお互いウィンウィンなかたちで。
(利用客ら)
買い物に行った時は無駄にならないようにとか安くなってるもので使えるものがあったらそれを買ったり気を付けてはいますね。
これからもずっ使って行きたいなと思います。

(姫路市役所リサイクル課 井上正也さん)
食品ロス削減のアプリを自治体として取り入れたのは全国で初めてだといいます。去年3月にサービスを始めてからおよそ10トンの食品ロス削減に成功しました。

今ではこの取り組みが評価され、長崎県や山梨県などにも活動の輪が広がっています。

(井上さん)
食品ロス削減の数値の見える化ができるし、食品関連事業者の支援ができるフードシェアリングサービスを導入したくいと強く思いまして。「姫路モデルが全国へ」というのが僕の思いです。

食品を学校や飲食店などに卸している「おのえ株式会社」。学校給食や取引先の会社などで余った食品をサイトに出品しています。

新型コロナの影響もあり、商品の在庫に悩みを抱えていたといいます。

(おのえ株式会社 玉田由郎さん)
発注の段階である程度考えてしないといけないんですけど、これだけは急に学校閉鎖になったりするんで。

出品方法は、とっても簡単。商品を撮影し、値段・賞味期限・食品ロスの削減量などを書き込みます。見る人にわかりやすい様、工夫も欠かしません。

(玉田さん)
色々なおかずを少しの量で食べやすく使い切りタイプというかたちで載せて頂いております。伝わりやすかったらいいなという感じで考えてあげてます。

コロナ禍で苦しむのは飲食店だけではありません。観光業もこのサービスに活路を見出しました。

ホテルの朝食で人気の「アーモンドバタートースト」。姫路の朝には欠かせない味です。

(吉本アナ)
美味しい。アーモンドの香ばしい香り、その後にバターの芳醇な甘みっていうんですかね。口の中で合わさって。ほんとにリッチな朝食です!

しかし、新型コロナの感染急拡大の影響で今年に入って宿泊予約のキャンセルが相次ぎました。

(ホテル クレール日笠 山中敬子さん)
1月になりましてキャンセルが相次いでおりまして、この度朝食もお召し上がりいただく方も少なくなってきまして。

そこで、アーモンドバターの商品化に踏み切り、1月に初めてサイトに出品しました。

トーストに塗って焼けば家でも簡単にホテルの味が再現できます。通常よりも3割から5割引きの値段で購入できるお得さもあり、すぐに売り切れるほどの人気です。

(井上さん)「Utteco Katteco」はどんな感じですか?
(山中さん)とても反応がよくて、最初ね50パーセントオフにするとすぐ売れました。
(井上さん)やっぱりお得感がみなさん大事。
(山中さん)せっかくのこの機会にちょっと安めにお買い求めいただけるので、私ども(ホテル)の味をお家で味わっていただければと思っております。

”売って”も”買って”もお得なエコ活動。Utteco Katteco。皆さんも今日から始めてみませんか?

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