2020年、神戸市北区のヤマト運輸の配送センターで同僚2人を死傷させたとして殺人などの罪に問われた元パート従業員の男の裁判員裁判で、神戸地裁は2月3日、男に対し懲役27年の判決を言い渡しました。
被告の無職の男(47)は2020年10月、神戸市北区のヤマト運輸の配送センターで同僚だった女性従業員(当時47)を包丁で刺して殺害したほか、男性従業員(61)にけがを負わせたなどとして殺人などの罪に問われました。
これまでの裁判で検察側は、「被告は事件の前日にトラブルが原因で退職し、女性従業員によって解雇に追い込まれたと一方的に思い込んだ」などと指摘し、男に懲役28年を求刑。 一方、弁護側は情状酌量を求め、懲役17年が相当と主張していました。
2月3日に神戸地裁で開かれた裁判員裁判の判決で野口卓志裁判長は、「強固な殺意に基づく残忍な犯行で「反省の態度は見られない」としたうえで「酌量すべき程度は小さい」として、男に対し懲役27年を言い渡しました。