2022年01月21日(金曜日) 13:50 地域・まち

28歳女性が社内起業で実現した「サウナバス」

大阪梅田のど真ん中。ここに今注目の女性起業家がいます。
姫路出身の松原安理佐さん。28歳。

「すぐ近くのシェアオフィスに入居しています」
社員は自分1人だけ。去年5月、ベンチャー企業「リバース」を立ち上げた社長です。

事業資金の調達から営業、経理、取材対応まで、何でも1人でこなします。松原さんが注目を集める理由は自身の働き方と取り組む事業にあります。手掛けるのは、「サウナバス」引退した路線バスを移動式サウナに改造する事業です。

「1番なさそうなもの。みんながびっくりするようなものをつくりたい」
その全貌を探るべく工場に潜入です。バスの行き先表示は、サウナ。37番。サウナマークもついています。サイドのメッセージも遊び心に溢れています。
中に入ると…前方が休憩スペース。後方にサウナ室を設けています。

「えー、すごーい」
サウナ室は4列で最大9人が利用可能。最後部は寝転ぶことができます。ストーブは本場フィンランド製。ゴツゴツした岩と鉄の組み合わせが存在感たっぷりです。
「この薪をここに入れて燃やします。石が温まって部屋中の温度が上がる」ストーブの小窓からは、揺らめく炎が楽しめます。

降車ボタンを押すと…。
上から水が出てきます。部屋中に蒸気が充満する。
ストーブに水がしたたり落ち、蒸気浴が満喫できる本格的なつくりです。

また大きな窓があるので、バスの移動した先で様々な景色がサウナと共に楽しめます。こだわったのはバスの“レトロ感”。
塗料ではなく焼いて茶色に着色したほか、つり革などを各所にあえて残し、徹底して再利用。サウナバス「サバス」は2月完成予定です。

本屋さんとかメガネ屋さんとか、オフィス、会議室みたいなバスとか。色んなものを考えて。
リメイクしやすそうだったのがサウナだった?
「しやすくはなくて1番ハードルが高かったんですけど、1番面白いのがサウナじゃないのかなと」

姫路市にある神姫バス本社。
実は松原さんは神姫バスの社員でもあります。自身で会社を作り、神姫バスから出向する「出向起業」という形でサウナバスを実現したのです。

改造バスでサウナを作るというのは(新規事業では)時間がかかる。スピード感を持ってできない。出向起業だと国の補助金が活用できる。
「出向」のため、松原さんの人件費は神姫バスから出ているのの、「起業」のため、資本金も会社設立費用も自分で用意。身銭を切っています。
「プレッシャーをすごく感じる事はある」

新しいビジネスを始めるのにどうやって資金を集めるのかという所と、資金の中でどうやっていいものを作るのかの調整が難しかった。
会社では女子会を企画するなど提案力が持ち味の松原さん。どんな性格なのでしょうか?
「私が成長できるように色々ご指導いただいて、かつ助けて頂くような厳しくも優しくて明るいような方」

彼女が持っている能力というのは人を巻き込んで、竜巻みたいにガァーとあがっていくところがある。追求するのは自分らしい働き方と改造バスの可能性。

「相性がいいのは温浴施設やキャンプ場、アウトドア施設、商業施設のイベントなど、色々な利用シーンで活用して頂きたい」
人を巻き込む力で松原社長の挑戦が続きます。

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