コロナ禍の影響で収入が激減した家庭があるにも関わらず、赤穂市では活動自粛が求められ子ども食堂の運営が困難となっています。
困窮する家庭を救おうと奮闘する支援団体を姫路の上杉カメラマンが取材しました。
赤穂市加里屋の古民家tunagu(つなぐ)。
週に一度貧困や孤立に直面する子どもたちに食事を提供する子ども食堂を開いています。
しかし、新型コロナの影響で、自粛を余儀なくされました。そこで代表の岩崎由美子さんはことしの3月からお弁当の配給を始めました。
大量に並ぶ惣菜。
当然盛り付け作業もてんやわんや。しかし、支援は十分ではないと言います。
求める人に必要な手を差し伸べたい。
そのために立ち上げたのがtunagu(つなぐ)の隣に設立したフードドライブその名もtonari(となり)です。
主な利用対象者はコロナ禍で困っている世帯などで、登録すればカードキーが渡され、午前8時から午後8時まで好きな食材を持ち帰ることができます。
中にはインスタント食品や乾麺といった保存食などが並びます。
最も大きな特徴は大阪の企業が寄付した業務用の冷蔵庫と冷凍庫が設置されたこと。
冷蔵庫と冷凍庫があることで支援者からの寄付の幅も広がりました。
岩崎さんの友人が鶏肉6キロを届けてくれました。
お弁当を取りに来たのは岩崎さんが特に気に留めている利用者です。
ひとり親家庭の彼女はことし高校を卒業したばかり。
スーパーで働きながら弟たちの面倒を見て家族5人を支えています。
岩崎さんは野菜ジュースや白菜やキャベツなどの生野菜のほか、幼い兄弟のためにアイスクリームなどを袋に詰めて渡しました。
この日訪れたもうひとりの利用者は夫が大病を患い収入を失った女性です。
岩崎さんは子どもの好きなお菓子を中心に食材を袋いっぱいに詰めて渡していました。
岩崎さんが満たしたいのは空腹だけでなく心の安らぎだと言います。