2021年11月11日(木曜日) 18:08 報道特集・ドキュメント選挙

衆院選 維新躍進の理由

10月の衆院選で日本維新の会は、候補者を立てた大阪府内の15の小選挙区で全勝。伊丹市や宝塚市などの兵庫6区では、大阪府以外の小選挙区で初めて維新の候補が当選を決めたほか、県内の維新候補8人が比例復活を果たすなど大きく躍進しました。

但馬や丹波地域、三田市などの兵庫5区から立候補し、比例復活で初めて当選した遠藤良太さん(36)。36歳という年齢は、今回日本維新の会から当選した議員の中で最年少です。

介護事業の会社を経営する遠藤さんは、3人の子育てをする中で政府の新型コロナウイルス対応などへの不信感から立候補を決意しましたが、当選の結果は想像できていなかったと振り返ります。

大阪府堺市出身の遠藤さん。地縁が無いにも関わらず当選できたのは、維新の「改革」のイメージが兵庫県にも浸透しているのが理由ではないかと話します。

兵庫5区では自民党の谷公一さんが但馬地域で票を集め7選を果たした一方、遠藤さんは三田市や川西市北部猪名川町で、谷さんや立憲民主党の梶原さんを上回る票を獲得しました。

比例票では県内各地で日本維新の会がトップとなり、大阪府に近い地域では結果が鮮明となっています。

今回の維新の躍進について、政治行動学に詳しい関西学院大学の善教将大教授は、ある程度予想できた結果だとした上で、ことし7月ごろから政治的な地殻変動が起きていたと言います。

関西学院大学の山田真裕教授らの研究グループが、全国の有権者を対象にことし7月に実施した調査では、自民党に対する拒否度が高い一方、日本維新の会への拒否度が低い結果が示されていました。

その上で、善教教授が行った「コロナ感染急増の責任は誰にあるか」という質問の調査からは、都道府県知事よりも内閣や総理大臣など、国に対して厳しい目が向けられていることが読み取れます。

また、兵庫県内でも維新が支持される理由として善教教授は、「改革政党」という点が評価されているという根拠は定かで無く、むしろ意思決定ができる政治的な構造、政治的なリーダーシップにあると話します。

特別国会が召集され初登院を迎えた議員たち。民意をどう国政に反映させていくのか、これからが正念場です。

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