神戸ポートタワーが9月27日からおよそ2年間、大規模リニューアル工事のため、営業を休止します。
港町神戸のシンボルは、どのように生まれ変わるのでしょうか。
取材した9日、観光客や結婚式を挙げる人たちが記念写真を撮る姿も見られます。
(新郎新婦)
「そこで結婚式を挙げるので近くで、記念になると思います」
「神戸で生まれ育ってきて、山も海もきれいなところで式を挙げられ良い」
タワーは阪神淡路大震災でも大きな被害はなく、間もなく60年を迎えますが、耐震化や魅力アップのため、大規模リニューアル工事が行われることになりました。
(神戸観光局港湾振興部長・長井勲さん)
「10月から工事に入るので営業を9月26日で休止します。工事は2年ほどで、開業60周年(2023年)を目標にリニューアルを完成させる計画です」
神戸港の発展のため、日本を代表する港にふさわしいランドマークをと計画され、1963年に完成。
斬新な「つづみ型」のデザインで総工費はおよそ4億5000万円。
港の景色が一望できる ふ頭の上に建設され、当時の写真には近くに小さな船が多く見られます。
その後、周囲の埋め立てが行われ、東側にメリケンパーク。
西側に中突堤中央ターミナル(かもめりあ)などが作られました。
(近くに住んでいた人たち)
「26日で閉まるというので懐かしいなと思って」
「ほとんど周り海だったのに建物が建って低くなったでしょ、それでも神戸市民はポートタワーを愛しています」
高さ108メートルのタワー。
展望5階からは、山側には六甲山系や三宮などの市街地が。
海側ではハーバーランドや神戸・ポートアイランドなどが見渡せます。
(訪れた人はー)
「すごく海が好きだし、実家が海が全然見えないところで」
「海と山を同時に見られるところはあまりないのですごく好き」
神戸市は神戸港ににぎわいを生むため再開発事業に取り組んでいて、これまでに宿泊施設やオフィスなどができ、今後は水族館や高層マンション、アリーナなどが誕生する予定。
さらには構想段階ですが、「海上ロープウエー」も検討されています。
60周年となる2023年に営業再開を目指すリニューアルの目玉は、これまでは上がることのできなかった屋上に出て、歩きながら1周360度景色を見渡せる「空中回廊」
およそ100メートルの高さで、風を感じ、眺めを楽しめます。
また、地上4階の部分には、こちらも外に出られるテラスが新たに設けられ、開放感がアップします。
今回の大規模リニューアル工事には、およそ34億円かかるということです。
(神戸観光局港湾振興部長・長井勲さん)
「シルエットは変えないがこれまで見られなかった場所を見られるように。他にもいろいろな仕掛けを考えていくのでぜひお楽しみにということで」
さらに、こんなエピソードも。
(神戸観光局港湾振興部長・長井勲さん)
「日本のタワーで初めてライトアップを実施して賞をとった歴史も残っています、工事期間中も可能な限りライトアップは続ける予定です」
ライトアップはもうしばらく見られるかもしれませんが、神戸ポートタワーの営業は、9月26日までとなっています。