2021年09月07日(火曜日) 21:31 地域・まち新型コロナ

第5波の神戸市保健所「重症者にいち早く治療を!」第4波以上の業務量に保健師たちは?

  • 神戸市健康局 山崎初美 保健企画担当局長

  • 神戸市保健所

  • 5月の第4波の神戸市保健所

  • 兵庫県内の第4波と第5波 感染者数比較

  • 患者の搬送のため市役所を出発する看護師

第5波の現状は?

助かる命が助からない状況に陥った2021年春の第4波。連日、過去最多の感染者数が続いた第5波の現状について神戸市保健所を取材しました。

重症者にいち早く治療を!重症化させない!

(電話)
「病院の受診のお迎えに行っていただきたいんですがよろしいですか?」

陽性者の入院調整や自宅療養者の健康観察、宿泊療養者の手続きなどを行っている神戸市保健所。第5波で重視しているのは?

(神戸市健康局 山崎初美 保健企画担当局長)
「症状が重い方にとにかく急いで病院で入院して治療を受けていただくというのがまず第1の優先順位。今後重症化していく可能性の高いハイリスクの方を、重症化しないようにどうしたらいいかという対応を次の優先順位にしています」

春の第4波 「入院させなければいけないのにできなかった…」

2021年のゴールデンウイーク中の神戸市保健所の様子です。第4波では重症患者が多く発生し、入院が必要でも受け入れが困難な状況に。最優先を示すAAやAなど優先順位をつけた入院調整を迫られました。

(神戸市健康局 山崎初美 保健企画担当局長)
「受け入れてもらえるところがなかったらとりあえず酸素をお持ちして、翌日の朝まで無事であることを願いながら帰ったりしていたので、その時の精神的な負担はかなりのものでした」

今回の第5波は? 精神的な負担は減ったが…第4波以上の業務量

(保健師の電話応対)
「連絡が遅くなってすみません。はい。中央(市民病院)は受け入れが可能ですと言ってくださったんです」

(保健師)
Q今の方は無事に入院調整が
「転院できます」

酸素が必要となる人の入院調整はできている状態で、保健師たちの精神的負担は減っているそうです。しかし…。

(電話が鳴り響く)
「プルルルル。はい。神戸市保健所」
「プルルルル。はい」

(保健師の電話応対)
「発生届が本当にもうずっとFAXが動いているような状態になるのでもしかしたら…。届いていない可能性が。今からもう1度」

連日、過去最多の感染者数が続いた第5波。陽性になったと発生届が届いても、患者数の多さに保健所がその日のうちに対応できないことも。

(神戸市健康局 山崎初美 保健企画担当局長)
「長い時には2日後くらいになったり、1日か2日連絡ができなかったりすることもあります」

患者の不安を軽減するため、9月2日から第一報は他の部署の職員が患者に連絡。その後、保健師が連絡する体制に変更しました。神戸市は、2020年度から保健師の採用を増員。もともと10人だった感染症対策の職員を15倍の150人に増やしましたが…。

終わりの見えない闘い 第4波が終わったら次の第5波が…

夜になっても保健所にはまだ多くの職員の姿が。1日の感染者数が1000人を超える日が続き、第4波よりも業務量が増しているそうです。

(神戸市健康局 山崎初美 保健企画担当局長)
「ずっとこんな状況です」
Q山崎さんは何時くらいに帰られる
「早く帰りたいですけど…。午後11時か11時半かそれくらいですかね」

保健所の外で車を待つ看護師。患者の搬送に付き添います。

(遅出担当の看護師)
「日付変わることもありますね。最近はずっとそんな感じです」

宿泊療養施設に搬送されるのは幼い子どもです。親が感染したため神戸市内の施設で看護師に預けられていましたが、その後子どもも感染が発覚。母親がいる宿泊療養施設に搬送されることになりました。

(神戸市健康局 山崎初美 保健企画担当局長)
「患者さんが多いので調整することが多く、いろいろな仕組みはどんどんつくっていっているので、いろいろなこといい方向に持っていくために、どうしたらいいかというのではやることはたくさんあるので。終わらないです」

深夜は、自宅に携帯を持ち帰っての当直態勢。患者数が減少しない中、終わりの見えない闘いが続きます。

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