2021年05月18日(火曜日) 19:41 地域・まち

インスタント防災キャッチ~
「住みよい間取りの家」 ≠ 「地震に強い家」

【モリシタ・アット・ホーム 森下誉樹社長】

「地震に強い家が欲しいとどなたも思われると思うんですけど、実際に家づくりを現場で考えてくると、その家の条件とは別に良い間取りに住みたいとどなたも思われるんですね」

1級建築士で姫路市の工務店モリシタ・アット・ホーム社長の森下誉樹さん。

Youtubeで家づくりのアドバイスについて、様々な動画を公開していることで知られています。

【モリシタ・アット・ホーム 森下誉樹社長】

「いい間取りの1つの象徴的なものが1階の広いリビング、広いダイニングというところになるんですね。簡単なスケッチでこういうシルエットの建物でしたら、ここを広くキッチンダイニングをとりたいという声が多いんですね。

僕たち営業の立場で話をすると夢を叶えてあげたいのでふむふむふむと話を聞くんですけど、2階がプライベートルーム。こういうところで間仕切りをとって通路をとったりしてこちらがトイレとか納戸とかそんな感じの間取りづくりが実際は多いんですね」

「その時に問題がありまして、実際1階と2階。1階はここのラインで間取りを考える。柱を立てるというつくりにするんですけど、こちらの部屋割りを考えるとちょっとずれるんですね」

「これでもいいじゃないかということになるんですけど、ただこれ地震に強い家という観点で考えてみるとこの柱の立て方って難ありなんですね」

「屋根の重さ、荷重って言うんですけどもこれがですね。どんな風にかかっていくかと言うとこんな感じで力がかかってここで受けるんですよね。そうするとこれが分散してかかっていくんですけども、本当を言うと真下に受けてあげた方がより安定した建物になるんですね。そういうのを僕たちの世界では 柱の乗りが悪いね と言います」

「この2階の柱と1階の柱が一致する割合を直下率と言い、全体の50パーセント以上だと比較的安全だということです。またもう1つ50パーセント以上だと望ましいものが壁の直下率です。」

「耐力壁、昔で言う筋交いですね。そういう部分の配置も考えられますね。こういう建物でしたらこことかこことかにつくるか、2階の部屋ももしここにつくるんだったらなるべく真下にある上に壁をつくってあげる方がより効くという感じですね」

「2階建て以下の木造住宅は、家の重さや風、地震の揺れで大丈夫かどうかの構造計算が法律で義務化されていません。大空間の場所やスキップフロアがあれば、構造計算が行われて建てられているか確認することが大切です」

「ポイントはどんな工法を選んでも構造計算をまずしっかりとやること」

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