2021年01月19日(火曜日) 18:15 地域・まち

丹波・害獣との闘い
駆除したシカを有効利用

県によりますと、鳥獣による農業や林業の被害は、2010年のピーク時には10億円近くに及びました。そのうちおよそ8億円がシカやイノシシによる被害ということです。

これはシカが身長が届く範囲の枝を食べてしまった跡です。シカは植林したヒノキやスギの皮を食べるなどして、林業被害も深刻です。

丹波市で害獣駆除をしている猟友会のメンバーです。県はシカやイノシシ1頭に最大で2万4000円の報奨金を出すなどして地元の猟友会に協力を呼び掛けています。

(猟友会 谷石昌一さん )
シカの糞、分かるかなポトポトと落ちているこれ。これ見たらシカの道がずっと斜めにこっちに来ているのが1カ所ある。私はきょうはここで待つ。

気配を見つけたら身を潜めてシカが現れるのをじっと待ちます。しかしこの日は気温1度を下回る寒さの中、4時間待ちましたがシカは現れませんでした。

兵庫県内では昨年度、シカ4万頭、イノシシ2万2000頭が駆除され、農林業の被害額は3億3000万円とピーク時と比べ半分以下に減少しました。

ここで問題となったのが駆除したあとの処理です。こちらの鹿肉加工会社の丹波姫もみじは、駆除したシカの有効利用を目指していて、多い日には20頭ものシカが運ばれてきます。この施設に県と丹波市はそれぞれ1300万円ずつ補助金を出しています。

(丹波姫もみじ 柳川瀬正夫社長)
イノシシは昔からボタン鍋として篠山を中心に(需要が)あって、たくさんイノシシは取られていたが、シカなんかは割合この20年来じゃないですかね、(需要が)増えてきたのが。

イノシシの肉は牡丹鍋の材料として需要がありますが、シカ肉は需要がなく、これまで埋めて処理されてきました。

(柳川社長)
内臓は全部落として必ず毛とかは付かないように丁寧に剥いて、それで熟成庫に持っていくんですよ。

内臓には雑菌が多いため食用にならないだけでなく、加工する際に傷付いて破れるなどしたら肉の部分も食用として使用を禁じるなど、県は食用加工に厳しい基準を設けています。

(丹波姫もみじ 柳川瀬大介さん)
うちなんかは丹波の猟師さんがほぼ100%持ってきますから、うちに来たシカ肉は食用になり活用されるわけなんで、
うちは廃棄はほぼないんで肉に関しては良いと思いますけどね。

規格から外れた肉や内臓も廃棄されるわけではありません。別の会社に出荷され、ペットのエサとして加工されています。

(EGサイクル 神保俊英社長)
こちらは弊社で人気の「丸ごとスティック」という商品です。商品名の通りシカのお肉と内臓をブレンドしてスティック状にした大変人気のおやつです。兵庫県からも5つ星兵庫の認証をいただいてて、安心で安全なおやつとなっています。

丹波市の古民家を改装した宿泊施設無鹿リゾートでは、ブランド化された鹿肉「丹波姫もみじ」のメニューが楽しめます。

もも肉のステーキをいただきました。

(松本カメラマン)
余分な脂肪がないので、あっさりしてるんですけども噛めば噛むほど肉のうまみが押し寄せてきて。すごくおいしいですね。

(無鹿リゾート 鴻谷佳彦社長)
(シカ肉は)一般的になってきて抵抗なく食べていただける方も多くなってきました。ブタやウシと違って自然なお肉なので自然な脂の乗り具合というかうま味が多いです。

希少部位のシカのタンです。

(鴻谷社長)
ウシのタンは周りの皮を取ってしまうんですけど、シカは皮ごと食べれてプリプリしてます。

廃棄されていた鹿の有効利用率はまだまだ低いものの、この7年間で2%から20%に伸びるなど飛躍的に改善されました。

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