2019年11月、神戸市で子ども4人が両親に置き去りにされ、1人が死亡した虐待事件について、検証委員会は11月20日、「生活実態を十分に把握していなかった」とする報告書を神戸市に提出しました。
これまで4回にわたり、検討を重ねてきた検証委員会は神戸市のこども家庭局長に報告書を手渡しました。
この事件は去年11月、両親が神戸市内の自宅に子ども4人を放置し、このうち生後3カ月の三男が死亡したもので、両親は保護責任者遺棄の罪に問われ、いずれも執行猶予付きの有罪判決を受けました。
報告書では区とこども家庭センターが継続的に関与しながら事件を防げなかったのは家族の生活実態を十分に把握できていなかったほか、「放置」の危険性に対する認識が甘かったと指摘しています。
また、再発防止策として区とセンターが定期的に協議する場を設けるなど連携の強化が必要としています。 検証委員会はこのほか、支援者の専門性向上のため、研修体制の確保が必要だと訴えています。