2020年10月21日(水曜日) 16:34 地域・まち

診察はどうなる!? インフル・コロナ同時流行

インフルエンザの流行を迎える冬。懸念されているのが新型コロナウイルスとの同時流行です。

医師でもあり、兵庫県の感染症対策の陣頭指揮をとる山下輝夫感染症等対策室長。2つのウイルスを見分けることについては?

(山下医師)
難しいと思いますね。症状が発熱の呼吸器疾患。コロナ・インフルだけではなくて、その他の子どもさんがかかるような病気。RSウイルスであったり、マイコプラズマであったり、どれも臨床(診察)でははっきり見るのが難しいんです。

同時流行を想定して、兵庫県は県内の250カ所をめどに発熱等診療・検査医療機関として指定。10月27日をめどにインフルエンザと新型コロナウイルスを同時に検査できる体制を整える予定です。

(山下医師)
患者さんは1回だけ鼻の中をぬぐうと、1回の検査で2つの迅速キットの検査ができると

迅速抗原検査と言ってこれまでのインフルエンザの検査をするだけで新型コロナウイルスも調べることができます。一方、この抗原検査は無症状の人を判別することができません。そのため、濃厚接触者はPCR検査が行われます。

(山下医師)
PCR検査の場合の方は、無症状の場合の感度が高いんですね。抗原検査は無症状の人は適用なりません。
症状があっても抗原検査をやっても偽陰性と言って見逃しも出てきたりするので、ドクターによって「これはコロナの疑いが強い。抗原検査キットではマイナスやった」という場合にはPCR検査に回してもらうと。

もし、新型コロナウイルスの陽性反応が出たら?

指定感染症2類相当である新型コロナウイルスは、感染症法によってこれまですべての人が入院の対象でしたが、政府は10月24日から見直し。入院勧告は、65歳以上高齢者や妊婦、持病がある人に限定します。

保健所の業務のひっ迫を考慮して、リスクが低い人のホテルや自宅療養を認めることになりますが、兵庫県は?

(山下医師)
ある方は入院、ある方は宿泊施設での療養ということで、どちらかで治療・療養していただいて原則自宅療養はゼロということを堅持させていただきます。

兵庫県は、4月中旬、関西で最も早く宿泊療養施設を整備し、自宅療養を回避してきました。乳幼児がいる家庭など入院が困難なケースを除き、自宅療養を認めない方針を維持することにしたのです。

(井戸敏三知事)
国の方針がなぜああいう形で出されてきているのか納得のいける説明があるとは我々は受け止めていませんが。
自宅療養しているという現実が先行してしまっている。それをなかなか直せないというのが実質的な判断ベースなんじゃないか。

自宅療養ゼロを維持する理由は、家庭内感染の多くなっている現状と容体が急変する患者を守るためです。

(山下医師)
症状がひどくなる前ですね。無症状あるいは症状が軽いときに非常にウイルスをたくさん排出してうつしている。
症状が出てから2日前までが感染する力があると言われておりますので、なかなか家庭内の感染を防ぐことは難しくなってまいりますので、できる限り家庭内感染のリスクを防ぎたい。

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