虐待や犯罪などを経験したことによってできた心の傷をアートで表現した作品展が
兵庫県西宮市で開かれています。
赤や青、黄色といった様々な色づかいで描かれた1枚の絵は、
交通犯罪で弟を亡くしたある女性の心の中を表しています。
西宮市で開かれている「トラウマ展~みてないことへの寄り道~」では、
虐待や性被害、それに大切な人の死などを経験したことで受けた心の傷、
いわゆるトラウマを表現した絵が並んでいます。
世間や、当事者でさえも目をそむけたくなる心の傷を目に見える形で表現することで
新たな一歩を踏み出すきっかけにしてもらおうと
「こころアート表現★プロジェクト」が実施したワークショップで
描かれた作品およそ40点が展示されています。
訪れた人は、「暗い色も明るい色も見たし、カラフルな絵も見たからすごいと思った。
トラウマがある人が気持ちを出して絵を描くのはとても大事だと思う」と話していました。
また、作品展を企画した武庫川女子大学の大岡由佳准教授は
「心の傷つきであったりトラウマを抱えながら私たちはそれぞれ生きている。
人がそういうものを持っているということを意識しながら生きていくと
すごく優しい社会になっていくのではないかと思う」と語りました。
この展示会は9月22日まで開かれているほか、
30日まではオンライン展覧会も実施されています。