2020年06月04日(木曜日) 19:06 地域・まち

兵庫県医師会副会長が生出演 コロナ第2波 兵庫の対策は?

新型コロナウイルスに対しての兵庫県医療の現状、第2波への注意点について専門家の方にお話を伺います。兵庫県医師会副会長で感染症対策担当の足立光平医師をお迎えしています。

Q. 第2波警戒!気をつけることは?

-兵庫県は18日連続で新規感染者ゼロ。兵庫はいったん収束と言い切れるか

兵庫県内としては一応第1波は一旦収束したのではないかと思います。

-一方で、東京都や北九州市では感染者が増加傾向にある。どういう行動が危険、避けるべき場所はどこか

東京でも言われているように、やはり3密、とりわけ接客を伴う夜の街が注目されてますね。兵庫県であっても神戸とかでそういう場所はありますので、そういったところを中心に、気を緩めずしっかりとその辺を避けていくというのが大事なのではないかと思います。

-(桂あやめさん)新型コロナの症状というのは一般的にこんなものだと聞いていましたけど、急に心臓疾患とかで亡くなられた方もいらっしゃって、これは関係あるんでしょうか?

当初は肺炎ばかり言われていましたけど、案外(ウイルスが)血管の中に入って血管の内皮を傷めて、そこに血栓ができて、それが心臓とか頭に飛んで詰まる、というケースが多いことがあって注目されているわけです。急に重症化するというのはどうもそこから来てるのではないかということです。

Q. 学校再開 子供への感染は?

-北九州市では小中学校で10人以上が感染するクラスターが発生。当初、子どもから子どもへは感染しにくいという情報もあったが現在の見解は

基本的に変わっていないと思います。世界的なデータを見ても、子どもから子どもの集団発生というのは非常に限られていると思います。
主には家庭内の濃厚感染ですね、子どもの場合は。そこが中心なので、今回のケースでもそういったケースが重なってきたということかなと思われます。

-文部科学省は「ぜんそくなど基礎疾患があって重症化リスクの高い児童や生徒は、主治医の見解で登校すべきでないと判断された場合は、出席停止とする」とある。どういう基礎疾患のある子どもが注意しなければいけないのか

基本的にぜんそくだから来てはいけないということではないので、逆にぜんそくでちゃんと治療をしているような子は、むしろ発症は成人も含めて、コロナにも効く吸入薬と言われているぐらいですので、むしろデータ的には低いと言われているぐらいなんです。
ですから一概にぜんそくだから来てはいけないと言うべきではなくて、日頃から風邪をひきやすいとか、そういった免疫の弱い子については注意しなければならないということだと思います。

Q. 夏場の教室 密閉エアコンの危険性

《京都工芸繊維大学の山川勝史准教授がウイルスを含んだ微粒子がどう広がるかを示したシミュレーション動画です。窓を閉めた部屋の中では、せきをしたあと、重い微粒子が落下した一方で、ウイルスを含んだ微粒子が20分経っても空気中を飛び回っていたことが分かります。》

換気は絶対必要ですね。夏場であっても、エアコンをつけていても定期的に喚起をしなければならないと思います。
エアコン自身に(ウイルスが)含まれたら困りますので、エアコンも定期的に消毒が必要ですね。

-マスクも夏場は苦しい

分厚いマスクは非常に苦しいし熱中症の原因にもなります。
今、夏用のマスクといって繊維メーカーとかが一生懸命開発してるので、より涼しくて風通しが良いけど(ウイルスは)防ぐというか、そういったものが今工夫されてますので、もう少ししたらいろいろ出てくるのではないかと思います。
とりあえず今はずっと着けるのではなくて、人と身近に接する以外は適時外して自然換気をするというのが大事ではないかと思います。

-(弘松キャスター)例えば、そんなに人がいない電車の中でマスクを外すというのは大丈夫?

構わないと思います。よほどコンコンいってる人がいない限りは。
まあ、基本的に電車の中では着けておくべきかなと思います。

Q. PCR検査拡充 兵庫の最新情報

-兵庫県でもPCR検査について拡充していこうという動きがある

そうですね。当初よりキャパシティは倍以上に広がっていますので、今まで通り以上に検査はできるようになっているということです。それに加えて、今までのような接触者外来だけではない、PCRの検査センターという独自のセンターを、医師会が協力して各地区で作り始めてますので、もっと広がっていくと思います。

-神戸市では民間企業による検査や、市の医師会がウォークスルー検査を。PCR検査をするロボットを開発するなど様々な取り組みが行われている。兵庫県内のPCR検査の動きについては

直近では唾液検査が認められるようになりましたので、基本的にはそちらに代わっていくのではないか。
そうすると今のような危険な検査をしなくて済むということですので、やはり早く唾液で自分で採って(検査に)出すという形になるべきだと思います。
ただ、これも家で採って出せばいいというものでなくて、出してからの時間とか条件が要りますので、相生のような検査センターで採って安全に確保するというのが一番大事ではないかなと思います。

-鼻に突っ込むというのは医療従事者にとって危険がある

やはり非常に危険ですし、ましてロボットというのも危険性があるのではないかと思います。(ロボットの実用化より前に)唾液のほうが普及するのではないかなと思います。

-唾液検査の精度は

確かに今までのPCR検査と比べると評価が分かれているところですし、検査会社さんも全部唾液でできるわけではないということで、まだまだ条件はあると思うんですけど、基本的にそちらでできるようになるのが一番ではないかと思います。

-(弘松キャスター)以前と比べて人出が増えた印象があります。経済活動の面ではいいかと思うんですけど、この状況は率直にどう思いますか

これだけ仕事が再開したたら当たり前のことなので、やはりある程度やむを得ないのではないか。それまでずっと抑え続けるというのは無理があるので、基本的にマスクをして、つり革を避けるとかドアノブを避けるか、そういうことを基本的にしていれば、ある程度(人出が)多くなってもなんとかなるのではないか。

-(弘松キャスター)過度に怖がる必要はない?

今の段階でも(クラスターは)発生していませんから、ある程度そういった注意を続けるということが大事なのではないかと思います。

-これからのメッセージ・アドバイスを

今までの話にあったように通勤途中でうつっちゃうということではなくて、やはり、特定の場所に特定の形で集まって騒いだり、そういったものを基本的に今後とも避けていきながら注意していけばなんとかなるのかなという感じはしますけど、必ずどこかで第2波・第3波は来るので、そのときに慌てないようにできるだけ準備を広げていくというので今必死になって現場の準備を進めているという段階ですので、その辺に応じて皆さん行動していただきたいなと思います。

(藤岡キャスター)災害時にどこに避難するか、避難所が(人で)密集したりしますから、これから台風の時期を迎えますので考えていただければと思います。

2020年6月4日放送「情報スタジアム4時!キャッチ」より

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