2020年05月20日(水曜日) 19:19 地域・まち

【中継】PCR外来設置 6月8日から 神戸市医師会 置塩会長に聞く

【小浜アナウンサー】

神戸市医師会の事務局に来ています。神戸市医師会 置塩隆会長にお話しをお伺いします。
 神戸市医師会は開業医や勤務医約2700人が加盟されています。新型コロナウイルスの最前線で戦っている医師の方が多いと思います。 本当にありがとうございます。

Q、神戸の医療の現状と医師会の対応について

【置塩会長】

感染症指定病院では新型コロナウイルスに対する対応を日夜涙ぐましい努力をされており、我々も敬意を表しているところです。
 残念ながら、非常に注意していましても、院内感染がおこってしまいました。新型コロナウイルスに対する治療はもちろんのこと、コロナ以外の一般の医療にもかなり支障をきたしています。
 救急患者の受け入れ、手術、検査、治療の縮小、中止も止む無くなっています。医療崩壊とまではいいませんが、通常の医療ができないという点では異常な状況であります。市内の医療機関はどこも受信患者が減少しています。

Q、 医師会としてはこれまでにどんな対応をされていますか?

神戸市医師会としては、1月末から新型コロナウイルス感染症対策本部を立ち上げ、最新の有益な情報を会員にお知らせしています。
神戸市に対しても新型コロナウイルス対策に対する要望の提出、記者会見でも神戸市医師会の方針を発表させていただいております。

Q、神戸市の委託で医師会が厚生労働省が認める「地域外来・検査センター」を新たに設置することになりますが、この狙いは?

今まで、一般の医療機関でPCR検査が必要と判断しても保健所ではねられるというケースが多々ありました。
今回は保健所を介さずストレートに検査センターに紹介できるので、診療する医師、患者さんにとってもストレスなく検査が受けられるということと、早期に結果がわかる、仮に陽性であれば、それは保健所の指示でしかるべき医療機関に振り分けられるという流れがはっきり見えてきますので、日常の診療において、発熱やコロナの疑いの患者さんについて今までよりは診やすくなるという利点があります。診療所でPCR検査ができない医師も、センターには交代で執務してコロナ対応に貢献できるというメリットがあります。

 

【小浜アナ】

具体的な検査方法について映像を見ながらお伺いします。神戸で採用するのは「ウォークスルー方式」のPCR検査です。韓国から取り寄せた専用のボックスに医師が入り、2つの穴に装着された手袋に腕を通して、患者の鼻やのどから検体を採ります。
    
Q、感染防止の工夫も施されているということですね?

【置塩会長】

医師の安全性を高めるために、中の気圧を外よりもあげて与圧してウイルスが中に入り込まない工夫をしていますので、重装備でなくても医師が中に入って検査ができるというメリットがあります。
    

Q、1日に何人くらい検査できるんでしょうか?

検査ごとに消毒の必要がありますので、所要時間は1人あたり10分程度、1日2時間するとして、1日12人できることになります。神戸市からの委託事業ですので、神戸市民であり、神戸市内の医療機関で診察した人が対象となります。

Q、ドライブスルー方式との違い、それぞれのメリット、デメリットは?

ドライブスルーについては、患者さんが車で来られるので検査が短時間でできるメリットがあります。
検査のスピードが早く、専用ボックスのような設備もいらないので費用もそれほどかからないというメリットがあります。
しかし、検査する側は車の中をのぞき込む形になりますので感染のリスクが高くなります。完全防御という形でする必要があります。そのあたりがデメリットです。ウォークスルーは、検査する側の安全性が高い、一方で費用がかかる、検査にもドライブスルーより時間がかかるので検査の件数があまり増えないというデメリットがあります。

Q、今後ドライブスルー方式を導入する予定はあるんでしょうか?

今回は設置場所によってボックス型を選びましたが、PCR検査外来については以前より神戸市に設置を要望していました。ドライブスルーでもウォークスルーでもどちらでもいいからということで要望をしていましたから立地条件さえあえば、ドライブスルー方式を採用するという可能性も十分にあります。

Q、 神戸市医師会のPCR検査センター、開設時期はいつごろになりそうですか?

6月8日月曜日のスタートを予定しています。

Q、緊急事態宣言は解除後の第2波が懸念されます。私たち市民はどのようなことに気を付ければ?

新規の感染者は減ってきています。みなさんの自粛の効果だと思います。しかしこれから緩みが出てくると必ず感染が広がり第2波が起こると予想しています。その第2波の感染ピークをできるだけ山を低くするには、緩和となっても、自粛を思い出して対応してもらいたいと思います。

■5月20日「情報スタジアム4時!キャッチ」より

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