2020年04月09日(木曜日) 19:33 地域・まち

医療を守る!兵庫は?~兵庫県医師会 副会長 足立医師に聞く

兵庫県医師会副会長で感染症対策担当の足立光平医師にお話しを聞きます。
今回はマスクを着用してお伝えします。
スタジオもリハーサルの間、本番直前まで換気をよくして、出演者以外はマスクをして放送しています。

Q、兵庫の医療現場、現状は?
非常に厳しい状態、感染症の指定病院はベッドは満床で、スタッフも疲弊している。医療スタッフを守る防護服も不足しています。

もし、症状に不安がある方は兵庫県24時間コールセンター(078-362-9980)に問合せください。

兵庫県の状況をデータで見ていきます。(4/8・24時現在)
・PCR検査実施 3496人
・陽性 248人
・入院 176人(うち重症8人)
・死亡 12人
・退院 60人

推移をみてみましょう。
3月中旬までは少し収まっていたようにも見えましたが、この後グッと伸びてしまっています。

東京・大阪の傾向に引きずられる傾向で感染爆発という状況に近づいているのではないかと思います。

感染経路が追えない患者が増えている、いままでは検査の陽性率も低かったのですが、これから急激に増えてくる可能性があり注意が必要です。

Q、現場からの具体的な声は?
家族に対しての風評被害、社会生活に影響が出ています。非常に医療スタッフは頑張っていますので支えあうようお願いしたいと思います。

Q、もし症状があったら?
最近では味覚・嗅覚症状の異常を訴える方が多い。花粉症や風邪の症状で出ている場合もあるが、この症状に限らず、心配であれば、特にリスクを抱えている方は早めに相談をしてください。妊婦も早めに相談してください。最近は東京・大阪で味覚症状の異常を訴える若い人の感染発症が増えてきています。8割は無症状という話で安心しないように、少しでも怪しい症状あれば相談してください。

Q、新型コロナの特徴は?
症状が典型的ではない。一旦解熱しても再発する場合もあります、コロナの難しいところです。解熱剤を飲んでもかまいませんが、それでも何日も発熱や咳が続く場合は相談してください。

抗体検査というのがありますが、コロナはなかなか早期発見が難しい、抗体が出てこない、ただPCR検査をするよりははるかに安全で簡単にできるので、早期に並行して我々はやるべきだと要求しています。

症状があるからといきなり病院に駆け込むのはよくない。まずは、普段の体調をよく知っているかかりつけの先生にまず電話で相談してください。

Q、兵庫県内のPCR検査は?
PCR検査そのもののキャパシティ、設備、体制、スタッフに限りがあったので、政府も2万件実施するという話も出ていますが、諸外国と比べると日本の場合はそこまで至っていないのは現実、多少は改善しています。

Q、医療崩壊を防ぐ!兵庫の医療は?
4月末までに500床を確保してという話がありますが、全県的にコントロールするために県庁の裏にコーディネートセンターを置いて、空きベッドの状況などの把握をしています。重症者があふれないように、重症、軽症を振り分けながら有効的にベッドを使うと、それでもあふれる場合は中間施設、ホテル、宿舎に提供してもらい、地区の医師会で支えるということもありうるのではないかと思います。自宅で待機というのは最終手段で、危険です。家族にうつしたり、急変すると対応に困るので最終手段だと思います。
マスク、手洗い、感染防御の原則は変わらない、心配であれは、家族であっても一定の距離を保つ(ソーシャルディスタンス)という対応が原則だと思います。

Q、兵庫県医師会から伝えたいこと
不要不急の外出、人込みへの出入り、「3密」の状況をつくらない。自分たち自身の感染防御をしっかりしていただく、医療機関へのかかり方、相談の仕方を守り、風評被害がないように協力しあうことが大事だと思います。

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