【特集】ゲームで楽しく ピアサポート ~ いじめ予防 プログラム

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神戸親和女子大学発達教育学部。学校心理学が専門の金山健一教授は、長年いじめや不登校の問題に取り組んできました。

(神戸親和女子大学 金山健一教授)
いま子供たちがいじめで苦しんでいますけど、誰かと誰かがつながっていれば自殺まで追いこまれないじゃないですか。
辛いことがあっても「助けて」って言えるじゃないですか。
人と人がつながるってことが僕が一番これからの学校教育に必要かなと考えています。
子どもたち同士をつなげていくことがいじめ予防・不登校予防につながると考えています。

2018年の文部科学省の調査によると、本人以外の児童生徒からのいじめ発見の情報はわずか3%にとどまっています。

金山ゼミです。教師の卵たちが、いじめ予防や子どもたち同士の人間関係作りに熱心に取り組んでいます。

(学生)私は子ども同士がつながれる教師になりたいです。ピアサポート活動がそれに直結すると考えてて。

ではその「ピアサポート」とはどういったものなのでしょうか?

ピアサポートのピアとは仲間の意味で、仲間のような深い人間関係を作るサポート行うプログラムのこと。医療や介護の現場でも活用されています。

金山ゼミの学生たちは神戸市内の小中学校を定期的に訪問。なかでも布引中学校へは2018年から月1回訪問していて、ゲームなどを通じ、子どもたち同士のつながり作りのサポートを行ってきました。中学の先生は…。

(神戸市立布引中学校 板坂知昌教諭)
一番は笑顔が増えたなと思います。授業の中でも班行動しても、男女が分け隔てなく素直に自分たちの発言ができるようになった。

早速ピアサポート体験です。まずは「すごろくトーキング」。
サイコロを振って止まった所の質問に答えます。答えを聞いた他の3人はさらに、それぞれ質問をします。

(学生)6、「私の趣味」。私は映画を観るのが好きです。1人でよく映画をに行きます。
(学生)えーえー、すごい。
(学生)映画に1人で行くメリットは何ですか?
(学生)1人で行ってしゃべりかけられへんから。真剣に見られるのがいいかなと思います。
(小浜アナ)集中するんだ?映画に。よっぽど好きなんだね。よかったら僕なんかお供しますけどねえ。

今回は小学生用に挑戦でしたが、女子大生用は、好きな異性の服装や理想の結婚相手といった質問も。
また、好きなお家の料理は?など自分たちで家庭用などを作って楽しむこともできます。

お次は「みんなでピンポン」。布の端を4人で持ち、制限時間内に最大何回バウンドできたかを競います。
ピンポンが落ちたらまた1から数えます。

(司会)小浜アナウンサー、ずばり最高何回でしたか?
(小浜アナ)12回です。
(司会)大学生グループは?
(学生)27回です。

2回戦の前に1分間の作戦会議です。そして…。

(小浜アナ)66です。
(学生)30回です。

どちらのチームも話し合い団結した2回目のほうが記録が伸びました。

今度は「チューニング」。2人1組になり、ひとつの質問に同じ答えが出ればハイタッチができます。相手の理解につながります。

質問:スポーツ選手と言えば?
(小浜アナ)イチロー。
(学生)羽生結弦。金メダル取ったんで…。
(小浜アナ)やっぱりちょっと世代がちゃうかったな。

質問:イケメンアナウンサーといえば?
(小浜アナ)羽鳥さん。
(学生)小浜さん。生で見たほうがかっこいい。告白みたいになっちゃった。
(司会)多分きょう出会ってから、心をすごいキャッチされたんだと思います

なんと優しい学生全員が私小浜の名前を指名してくれ、気分は最高潮に。そして…。

質問:関西弁で思いつくフレーズといえば?
(2人)なんでやねん。

ついに念願のハイタッチ達成です!

ゲームで楽しみながら感じる感じる自己理解・他者理解・そして相互理解。ピアサポートがいじめ予防の切り札となれるか。取り組みに注目です。

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