兵庫県内の元港湾労働者3人がアスベストを吸い込み肺がんを発症したとして、元勤務先に損害賠償を求める訴えを神戸地裁に起こしました。
訴えを起こしたのは1955年ごろから一般社団法人「全日検」の神戸支部で働いていた、西宮市の田中恵さん(70)、神戸市の赤木正夫さん(83)、倉渕博之さん(78)の3人です。
訴えなどによりますと3人は神戸港でアスベストが入った袋を数える作業などをしていた際、粉じんを吸い込み肺がんと診断されたということで、全日検に対し、1人当たり2530万円の損害賠償に加え、ほかの元労働者に対して、全日検側が石綿健康管理手帳の取得を呼び掛けるよう求めています。
3人の代理人によりますと、全日検は「3人にアスベストを扱う業務をさせていたかどうか分からない」と述べているということです。