2019年09月20日(金曜日) 18:13 地域・まち

世界と関西をつなぐ学生オーナーの挑戦

この夏、夢に向かって大きな挑戦をした大学生がいました。
そんな彼のひと夏の日々に密着しました。

久保田惟吹さん。神戸学院大学の3年生です。現代社会学部に通う彼は社会環境学を専攻し、メディア文化について学んでいます。
友人と過ごす姿は至って普通の学生なのですが、実は彼、ROCKという芸名で神戸を中心に活動するフリースタイルフットボーラ―なのです。

小学生の頃からサッカーを始め、高校2年生の時にフリースタイルフットボールに出会い、サッカーの技術を飛躍させたリフティングやドリブルの技を魅せるパフォーマンスに夢中になっていきました。神戸まつりでもパフォーマンスを披露していました。

そんな彼の新しい挑戦とは。
「起業してお店を出したいと思っています」
昨年から活動の幅を海外まで広げている久保田さん。
フランスで有名なフリースタイルフットボールメーカーSPEENの目に止まり、アジアでは初となる企業アンバサダーに就任。
フリースタイルフットボールの魅力を発信するため会社を立ち上げました。

「僕自身このフリースタイルフットボールに出会ってからすごい人生が面白くなったっていうか、こんなところ行きたかったな、こういう人たちの前でやってみたかったな、だったり俺には無理だなと思っていた不可能な部分がどんどん可能な部分に変わっていって、僕が味わった今までのわくわくっていう部分だったり可能性っていう部分も一緒にどうぞという風に誰かに与えられればいいなと思って今回やってみようと思います」そして8月から京都藤井大丸で、学生オーナーとして期間限定のお店を出すチャンスを得たのです。

この日は担当の水野智弘さんと打ち合わせ。開店準備に追われています。
「きっかけはもともと私の友人がパリに旅行に行った際に現地で彼と知り合ったのがきっかけです。会社も初めてご自身で立ち上げられて色々不慣れな中、私とやり取りをしながら、何とか形にしようという思いは非常には伝わりますし、何と言っても彼の人柄が魅力だと思いますので」

SPEENとは自宅でメールでのやりとりを行います。
「小中高と英語というものが理解できなくて、全然駄目だったんですよね。プラスやったことのないビジネスの話も出てくるので、二重三重に知らないものが一気に来た感じがあったので、怖くはありましたね」

開店を控え、大きな問題に直面していました。
「これくらいのものが11箱。本当だったらボールが届いているはずなんですけど、間に合っていないという感じで、まだ荷物が届いていないという状況で正直日程的に危ないかなと思っています。」
開店までに商品は全て揃うのでしょうか。

開店当日。緊張した面持ちで久保田さんがやってきました。
「ちょっと寝れなかったかもしれないです。こんな体験も初めてでやったことないんですごい味わったことのない緊張感とわくわくがあります。初日なんで自分がしっかり頑張るのは当然ですし、やっぱりお客さんが少しでも興味を持ってもらえるような日になってほしいなと思っています。」

そして開店時間を迎えます。商品はというと、、、、
全て揃えることは出来ず、初日はTシャツのみの販売となってしまいました。
夏休み中ということもあり多くのお客さんが店内に流れ込みます。
しかし久保田さんのお店は、、
「一時間たって人が全く入ってこないってことを考えた時にすごい世界だなって思いますね。物を売るだったり服を売る人たちの仕事ってすごいなと思います」
苦い滑り出しとなってしまいました。
数日後、、

「やっと届きました。届くまですごくひやひやしていたんですけど、 届いてからは切り替えて頑張ろうって今は思っています」
この日はフランスからオーナーが視察に訪れました。
「彼のフリースタイルの才能、カリスマ性、そして気さくな性格に惹かれ今回の件を彼に任せました。彼はこのイベントを行うにあたって多くの問題を乗り越え一生懸命してくれたと思います」

「僕にはまだ秘策があってそれがうまく成功すればもっとこのフリースタイルフットボールをいろんな人に取ってもらえるチャンスがあるかなと思っています」
その秘策とは、各地からフリースタイルフットボーラ―を集めお客さんに実際にパフォーマンスを見てもらうことに。
久保田さん自身も司会をしつつ、パフォーマンスでも会場を盛り上げていました。
この日集まったお客さんは総勢100人。
その中にはフリースタイルフットボールを知らない人も多くいました。

イベントの後、店内はお客さんでいっぱいになっていました。
商品が届かなかったり、お客さんが入らなかったり、平坦ではなかった今回の挑戦。
「まじでよかったですよ。失敗や責任を一挙に背負ったことが、この人生21年間生きてきてなかったので、すごいへこたれそうになりました。僕が感じたわくわくをもっといろんな人に、色んな層に、今じゃ考えられない人々たちに時を超えてでも渡していけたらもっと楽しい未来が待ってるはずなので、今回の栄養を糧にして次にいけるはずなので頑張っていきたいです」

LINE

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