兵庫県教育委員会は5日、加西市の「青野原俘虜収容所将校用風呂棟」を県の文化財に登録することを決めました。
県の登録有形文化財となるのは、第1次世界大戦中にドイツとオーストリア・ハンガリーの兵士およそ500人を収容した、加西市の青野原俘虜収容所の将校用風呂棟です。
築100年を超える建物の内部には、捕虜のうち将校のみが使うことができた浴槽や洗い場などが当時の形のまま残っていて、近代の捕虜収容施設の様子が分かる貴重な建物として評価されました。
青野原俘虜収容所は1915年に建てられ4年半後に閉鎖。捕虜たちにはさまざまな娯楽が認められ、新聞や本を取り寄せ読むことも許されていたほか、地域住民との交流も盛んに行われていたということです。
今回を合わせ、県の文化財は887件となります。