テーマは働き方改革です。
今「働き方改革」が叫ばれていますけれども色々な職場でのトラブルが起きています。
皆さんの周りでもそうではないでしょうか。そこで今日は「職場トラブルの今」としまして特定社会保険労務士の米田憲司さんに教えていただきます。米田さん、どんなトラブルが多いですか?
今やはりダントツで多いのがハラスメントです。私の事務所でも最低でも1日1件はご相談いただいております。
では、どういったケースがあるのか見ていきたいと思います。
【ケース1 逆セクハラ】 今年28歳を迎えるAさん。 プロジェクトを任されるなど仕事は順調ですが、一つだけ彼を憂鬱にさせる出来事があります。それが… 女性上司「それで、子どもできた?」 職場での上司からの言葉。上司はAさんが入社して以来ずっとそばで成長を見てきたこともあり、Aさんはいわば息子のような存在。何かと気にかけているようです。しかしAさんにとってはそれが大きな ストレスに。 女性上司「はよ、子ども作りや」 |
(女性から男性へのいわゆる逆セクハラでしたが、このような問題は多いですか?)多いです。今は女性の管理職がかなり増えてきていますので、どちらかというと「逆」という言葉を使わなくなりつつあります。また、LGBTの問題もありますので、同性間でもセクハラっていうのは存在します。
(このケースでは親しみを込めて言っているようで本人に悪気はないようですが)
結局ですね、ハラスメントは受け手の主観なんです。このケースでいくと私的領域に入りすぎてしまっているんですね。
(どういった対策がありますか?)私の事務所でしていることは、16人職員がいるのですが「君」づけ は禁止しています。全員「さん」づけです。呼び捨ては一番NGですね。そして敬語です。
【ケース2 逆パワハラ】 ある日の昼間。とある企業で課長として働くBさん。 Bさん「先日のこの発注だけとちょっとここは間違っていないか?」 部下はBさんに反論。周りからは課長がパワハラをしたと勘違いされる大騒ぎに。 部下「パワハラですよ」 |
これに関してはですね、私は断言しておきますけどもこれはパワハラではないです。これはまさに「 逆パワハラ」です。注意指導=パワハラと勘違いしている若年層が多いのですが、注意指導っていうのは、そもそも管理職 が根源的に持ってる業務なんです。業務命令は部下に反論の余地はございません。
最近、注意指導ができないっていうご相談いただくんですけれども、これは大きな間違いです。
(言葉遣いとかは気をつけなくてはいけない?)そうなんです。結局、目的は正しいんですけれども、やり方を間違ってしまってるんですよね。やり方を間違えることによって結局パワハラに変異してしまっている。
(イライラして机ドンは?)ダメです!紙を投げ返すのもダメ。
今の時代に合わせたですね管理方法、注意指導の方法っていうものを一度見直していただく必要はあるかと思います。
【ケース3 ソーハラ】 ソーハラとはソーシャルネットワークハラスメントでSNSを使ったハラスメントです。 労働集約型の業種、病院とか介護、人で成り立ってるような職種で何らかのグループLINEを用いられ るケースが多いですので、そこで特定の人間を無視したり、SNSの皆の前で公開で注意指導してしまうとかですね。公開で晒し者にされるわけですね。一定のルールを作っておかないとやはりハラスメントに発展する可能性は高いですね。 |
(3つのケースを見てきましたが、共通して言えるのは?)価値観の押し付けなんですよね。ハラスメントをしてる側はあまり意識していないケースがほとんど
ですから、自分の価値観で話をして、その価値観を正しいと思っているので、その押しつけを見直していただく事が必要かもしれない。
(誰もがパワハラ・セクハラをしてしまう可能性があるということですよね?)上に立つ立場の方々、いつも職場においては他人を気遣う気持ちが大事だと思います。
-7月23日放送「情報スタジアム 4時!キャッチ」より