去年、明石市の県立がんセンターで男性医師をナイフで刺して重傷を負わせた罪に問われている女の裁判員裁判が神戸地裁で始まり、女は起訴内容を一部否認しました。
殺人未遂などの罪に問われているのは、中国籍の無職の女(65)です。
起訴状などによりますと女は去年12月、明石市の県立がんセンターでがんの疑いがあった腫瘍を取り除く手術を受けた翌日、担当した男性医師を殺害しようとして、果物ナイフで刺して重傷を負わせたとされています。
18日神戸地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で女は、「刺したことに間違いはないが、殺すつもりはなかった」と起訴内容を一部否認しました。
冒頭陳述で検察側は、「手術後に痛みが残ったことに恨みを持ち、同じ苦しみを味わわせようとして犯行に及んだ」と指摘。 一方、弁護側は、「被告に殺意はなく殺人未遂罪が成立しない」とした上で、執行猶予付きの判決が妥当だと主張しました。