阪神0ー1巨人(7月9日 阪神甲子園球場)
息詰まるような投手戦となったが、巨人が1点を守り切った。阪神と巨人との差は8.5ゲームに広がった。
桜井の直球を狙え
巨人の先発は地元・兵庫県立北須磨高出身の桜井。序盤から速球を投げ込んだ。9日のサンテレビボックス席で解説を務めた真弓明信氏(太平洋・クラウンー阪神—阪神監督)は、「阪神は桜井の真っ直ぐに食い込まれている。真っ直ぐにタイミングを合わせないと攻略できない」とアドバイス。
6回2死満塁で5番マルテが初球ストレートを打って遊ゴロ。真弓氏は「狙いは悪くなかったけど打ち損じたね」。福本豊氏(阪急—阪神コーチ)は「ええボールやね。これから使ってもらえますね」と評価した。
またも増田大の足
一方、阪神先発のガルシアも7回まで無得点に押さえたが、巨人は8回1死、中島の遊ゴロで3塁走者の増田大がホームイン。決勝点となった。真弓氏は「バックホームはタイミング的に無理。ランナーのスタートが良かった」。
坂本の“一刺し“が救う
巨人は9回無死1、2塁で4番岡本がバントを決めた。真弓氏は「巨人は抑えが頼りないのでとにかく1点を取りたい」とベンチの意図を解説した上で、「”ゲッツーでもいいから自分のバッティングをしてこい”という育て方をしないと4番らしさは出てこない」と注文をつけた。
このピンチで先発マスクの坂本が3塁走者の坂本を刺し、本塁も死守した。福本氏は「これで巨人は当たりゴーが難しくなる」と坂本の守りを誉めた。
病魔克服し球宴へ
大腸がん手術を受けた原口が「プラスワン投票」によるオールスターゲーム出場を決めた。
福本氏は「13日に甲子園でオールスターがあるから一層よかったですね」と讃えた。
その原口は最終回、1発出れば逆転サヨナラの場面で登場したが三振に倒れた。
10日も甲子園で阪神ー巨人戦が行われる。予告先発は阪神がメッセンジャー、巨人は今村。
(浮田信明)