淡路島にはイノシシにまつわる伝説が残されています。 イノシシとの深い結びつきに淡路島の神子素カメラマンが迫ります。
洲本市の先山。 淡路富士と呼ばれるこの山の頂きにそびえるのが千光寺。 千手観音が御本尊のこの寺を守るのは狛犬ではなく「狛猪」です。 なぜ、「狛猪」が鎮座するのか。
伝説をひもとくために神子素カメラマンが訪れたのは、淡路市にある安養寺。
淡路島とイノシシにまつわる記述が残されていました。
(森大誠住職の話)
播磨の忠太という狩人が、大きなイノシシを追いかけて淡路島までやってきたというのです。
この山まで来たところ、放った矢が観音様に刺さってる姿を見て、えらいことしてしまったと懺悔し、頭を剃ってお坊さんになり、観音様を祀ったと伝えられております。
仏門に帰依した忠太が開いたのが千光寺と言われているのです。その後、忠太の墓は淡路島の恵日寺に建てられ、今も淡路島を見守っています。
はるか昔からイノシシと深い結び付きを持つ淡路島。今もイノシシとは切っても切れない仲となっています。
ここで料理されているのはイノシシの肉です。 調理するのは、洲本市でイタリアンレストランを経営する井壷シェフ。
全国的にイノシシやシカによる被害は増加傾向にあります。 洲本市でも年間700万円以上の被害が報告され、1000頭以上のイノシシが捕獲され殺処分されています。
これを有効利用しようと、ことしから「シシカ」というブランドを立ち上げ、イノシシやシカの肉をジビエとして販売しています。
1000年以上昔に、千手観音がイノシシに姿を変えて淡路島に現れてから現代に至るまでなお、イノシシは淡路島と深い結びつきがあるのです。
洲本市内では、今月24日まで淡路島シシカフェスタを開催。 洲本市内の参加店舗でオリジナルメニューが提供されます。 また、最終日には洲本市民広場にはキッチンカーが出店。 午後3時までジビエ料理が販売されます。