(左から)One Bright KOBE・渋谷順社長、NTT都市開発・池田康社長、神戸市・久元喜造市長、神戸ストークスのマスコット「ストーキー」 / ジーライオンアリーナ神戸(3/3)
アリーナの内部 左にLEDビジョン、中央にセンターハングビジョン
サブアリーナで初練習(3/12)
ジーライオンアリーナ神戸の外観
■市長「圧倒された」
神戸港・第2突堤に建設されていた「ジーライオンアリーナ神戸」の竣工式が3月3日に行われた。
収容1万人規模。
日本初の「270度海に囲まれたアリーナ」で、プロバスケットボールBリーグ・神戸ストークスの本拠地となるほか、コンサートや各種イベントなど、幅広い利用が期待されている。
神戸・三宮から徒歩20分圏内に位置し、年間100万人の入場を見込むほか、アリーナ周辺は「TOTTEI」と名付けられ、公園やイベントスペースが整備される。
4月4日に開業イベントが行われ、翌5日に神戸ストークスの初試合が行われる。
また4月はMISIAのコンサートなど、音楽イベントもいくつか予定されている。
アリーナの竣工式に出席した神戸市の久元喜造市長は、
「(中に入って)圧倒された。壮大な非日常空間だ。神戸にとって素晴らしいランドマークができた」と語った。
■「稼働率80%を」
新アリーナは「民設民営」型で、NTT都市開発、NTTドコモ、スマートバリューの3社が企業コンソーシアムを組み、2023年4月に着工。
ネーミングライツは、輸入車などのディーラー事業を展開するジーライオングループ(本社:神戸市中央区)が取得した。
アリーナの内部は、横24m×高さ13mの巨大なLEDビジョンが設置され、5層になった座席がU字型に配置されている。
得点などを表示する「センターハングビジョン」や、全長183mの横長「リボンビジョン」が場内を盛り上げるほか、全18室の「スイートボックス」やラウンジなど、VIPエリアも用意されている。
アリーナの運営会社「One Bright KOBE」の渋谷順社長(ストークス社長)は今後について、
「(バスケットボールやコンサートなど)実際のイベントをやっている日数は160日から200日ぐらいを想定している。イベント準備の日も含めて、年間80パーセント前後の稼働率を維持していきたい」と報道陣の質問に答えた。
■アリーナで初練習
神戸ストークスは、来々シーズン(2026年10月~)からスタートする新リーグ「Bプレミア」への参入が決まっている。
現在はB2(2部)に所属するが、来シーズン、現制度で最後となるB1への昇格をめざして戦っている。
新アリーナでは、今シーズン最終盤のホームゲーム4試合(4月4・5日に山形ワイヴァンズ戦、20・21日に鹿児島レブナイズ戦)が行われる。
またアリーナ内には、練習などに使うサブアリーナも付設され、12日に神戸ストークスの選手らが初めて練習を行った。
渡邊翔太キャプテンは、
「NBAで見るような場所で練習させて頂きました。集中した環境で練習させて頂けるので、残り1試合、1試合、チーム一丸となって頑張ります」とコメントした。
■新しいKOBE
神戸のウオーターフロントでは再開発プロジェクトが進行中で、新アリーナはその中核に位置する。
一方、4月に神戸空港の「国際化」がスタートし、第2ターミナルビルがオープンする。
竣工式で久元市長は、
「4月18日に神戸空港から定期便に近い形で海外に飛行機が飛ぶ。神戸はこの2025年4月に新しい国際都市としてのスタートを切る」と語った。
ジーライオンアリーナ神戸が街にどのような未来を作り出すのか、今から楽しみだ。
(浮田信明)