3年前、兵庫県稲美町の自宅を放火し、小学生の甥2人を殺害したとして1審で懲役30年の判決が言い渡された男の控訴審が大阪高裁で始まりました。

殺人と現住建造物等放火の罪に問われている、無職の松尾留与被告（54）は2021年、稲美町の自宅に放火し、同居していた妹夫婦の子どもで、当時小学6年生の松尾侑城君（12）と1年生の眞輝君（7）を殺害したなどとされています。

1審の神戸地裁姫路支部は、「妹夫婦への恨みを晴らすためだけに2つの尊い命を奪った」と指摘する一方、親族間のトラブルが犯行の起因だったとして、検察側の死刑の求刑に対し、懲役30年を言い渡していました。

17日、大阪高裁で始まった控訴審に松尾被告は姿を見せず、検察側は「被告の悪質性、残虐性を正しく評価せず、1審の量刑は著しく軽く不当」と主張。
一方、弁護側は「懲役30年という判断は何ら誤ったものではない。控訴は棄却されるべき」とし、即日結審しました。

判決は来年3月14日に言い渡されます。