■ハードな練習、積む
男子プロバスケットボール「りそなグループ2024-25 B2リーグ戦」が10月5日に開幕する。
神戸ストークスはアウェイで富山グラウジーズとの開幕戦に臨む。
今シーズンから指揮を執るプレドラッグ・クルニッチ ヘッドコーチ(HC)は、トランジション(攻守の切り替え)が速いバスケットボールを求めている。
強度の高い守備で失点を防ぎ、ボールを得た瞬間、素早く攻撃に転じるには運動量が必要で、選手13名は「ハードな練習」(渡邊翔太キャプテン)を積んできた。
新外国籍選手3名はいずれも初来日。
高確率で3ポイントシュートを決めるネイサン・エイドリアン(アメリカ 29歳 206㎝)、昨シーズンのシュート成功率63.4%のモリス・ウデゼ(アメリカ 24歳 205cm)、確実にフリースローを決めるチョンディー・ブラウンJr(アメリカ 25歳 195cm)の活躍に期待がかかる。
日本人選手は、2011年のチーム創設(当時は「兵庫ストークス」)から在籍する14年目の谷直樹(36歳 193cm)、谷の1年後にストークス入りした道原(どうはら)紀晃(35歳 178cm)、ゴール下で体を張り続ける中西良太(35歳 202㎝)の兵庫出身ベテラン3名は健在。
キャプテンに就任した渡邊翔太(31歳 181cm)と、アシスト数チーム1の綱井勇介(28歳 185㎝)が“司令塔”を担う。
スターターが定着した川島聖那(24歳 187cm)、果敢に3ポイントシュートを打つ金田龍弥(24歳 195㎝)、アグレッシブにゴール下に飛び込む帰化選手のカロンジ磯山パトリック(コンゴ民主共和国出身 24歳 206㎝)の成長も楽しみだ。
新戦力は、信州ブレイブウォリアーズから移籍した山本楓己(ふうき 26歳 177cm)。
山本は、特定の食べ物を摂ったあと運動すると、最悪の場合ショック死する可能性がある「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」を抱えながら、Bリーガーとして活動している。
このほか、昨シーズン特別指定選手(京産大)として加入した藤原瞭我(りょうが 22歳 178㎝)は今シーズンからプロ契約となった。
■チーム一丸で戦う
開幕を前に渡邊翔太キャプテンに聞いた。
Q.クルニッチHCの戦略–
「激しいディフェンスから、テンポの速いオフェンスにつなげるのは、練習でも徐々にチームに浸透してきた。(HCが)はっきりと方針を示してくれているのでやりやすい。誰ひとり欠けても戦えないチームスタイルなので、チーム一丸で戦っているところを見てほしい」
Q.キャプテンに就任–
「何ですかね……別に特に……。まず自分がしっかりやる。前向きにやることが大事だと思う。任せてもらえたので、一生懸命やりたい」
Q.4月から神戸港の新アリーナ(ジーライオンアリーナ神戸)で試合–
「僕は神戸出身。小学生の時は、オリックス・ブルーウェーブ(当時)や、ヴィッセルの試合を見に野球場やサッカー場に行った。次は自分が(新アリーナで)プレーできると思うと嬉しい。運とか、いろんなタイミングが重なって(新アリーナで)プレーできるので、そこでチームとして勝ちたい」
■17日にBプレミア発表
神戸ストークスは毎シーズン、B1昇格をめざしてきたが、果たせないまま、B2降格から7シーズン目を迎える。
Bリーグ創設の2016年にB2優勝を果たしたものの、ここ2シーズンは負け越しが続き、昨シーズンは過去最低の西地区5位に低迷。
プレーオフにも進出できなかった。
一方で、昨シーズンは平均観客数が初めて3000人を超え、B1に代わる新しいトップリーグ「Bプレミア」(2026年スタート)参入への条件を整えた。
Bプレミア参入チームは10月17日に発表される。
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神戸ストークスは10/5(土)、10/6(日)にアウェイで戦ったあと、10/11(金)、10/12(土)に、姫路市のヴィクトリーナ・ウインク体育館でホーム開幕戦を行う。
新アリーナ供用まで、神戸市立中央体育館、西宮市立中央体育館、加古川市立総合体育館でもホームゲームを行い、レギュラーシーズン最終盤となる4月に新アリーナで4試合を行う。
(浮田信明)