「帰宅困難者」という言葉をご存知でしょうか?
災害などの影響で公共交通機関がストップして帰宅できない人を表した言葉です。
神戸市では最大で20万人が「帰宅困難」になると予想されていて、市は全国初の支援システムを運用しています。
2011年の東日本大震災では首都圏を中心に、2018年の大阪府北部地震では京阪神地域で多くの帰宅困難者が生まれました。
神戸市では、大規模災害の発生で最大20万人が「帰宅困難」になると予想されています。
神戸市の危機管理室によりますと、帰宅困難者の発生が2次災害につながる危険性があるといいます。
神戸市はこれまで①一斉帰宅の抑制、②一時滞在施設の確保、③帰宅支援の3つの柱を掲げて帰宅困難者対策に取り組んでいます。
今回、一時滞在施設への案内が誰でもWEB上で利用できるようシステム化されました。
災害が発生して公共交通機関がストップした場合、駅などで二次元コード付きのチラシを配布したり、デジタルサイネージで一時滞在施設の利用を呼び掛けます。
原則、氏名とEメールアドレスを入力するだけで利用できますが、要援護者や乳幼児家族などの属性も選択することができます。
一時滞在施設は中央区文化センターなどの市の施設のほか、ホテルオークラ神戸や神戸国際会館などの民間施設で、三宮周辺で26の施設を確保しています。
大広間やホールなどが利用できるということです。
利用はあくまで災害時で台風などの計画運休などでは利用できません。
また、在籍する会社や学校など安全な場所が確保できる場合はその場所での滞在を呼び掛けていて、利用は観光や買い物で神戸を訪れて滞在場所が確保できない人を対象としています。
滞在は公共交通機関が再開するまでの期間を想定しています。