健康への影響が懸念されている化学物質「PFAS(ピーファス)」を巡り、明石市の市民団体が住民を対象に行った血液検査の結果、PFASの血中濃度について、およそ半数の人がアメリカの学術機関が定める基準値を超えていたことが分かりました。
発がん性などが懸念され、現在、国内での製造や輸入が禁止されている有機フッ素化合物=「PFAS」を巡っては、県議会議員による調査で、神戸市西区と明石市を流れる明石川から、国が定める暫定指針値を超える量が確認されています。
この問題で明石市の市民団体はことし7月に、明石市東部と中部の配水場地域に連続して10年以上住む15歳から83歳までの男女33人に血液検査を実施。
日本ではPFASの血中濃度について基準値を定めていないものの、検査の結果、およそ半数の人がアメリカの学術機関やドイツが定める基準値を超えていたということです。
また、東部配水場地域の住民や、飲料水として水道水を利用している人の方が血中濃度が高い傾向にあったことも分かりました。
今回の調査ではサンプリング数が少なく、汚染源の特定までには至らなかったということで、団体ではより大規模な調査を行政に求めるとしています。