明石市の精神科病院で入院していた男性が死亡したのは長期間の隔離と不注意が原因だったとして両親がおよそ5700万円の損害賠償を求め提訴しました。
訴えを起こしたのは、明石市の精神科病院「明石土山病院」に入院し、3年前に亡くなった初田竹重さん(当時50)の両親です。
訴えによりますと、初田さんは統合失調症により2019年から入院していましたが、大声を出したり妄想のような事を話したりする症状が見られたため、およそ2年間、断続的に隔離室に入れられていたということです。
そして2021年4月、隔離室内で朝食のパンをのどに詰まらせ急性窒息により死亡しました。
両親は、長期間にわたる隔離で、食べ物を噛んだり飲み込んだりする力が弱まっていたことや、食事中の見守りを怠っていたなどとして、病院を運営する法人におよそ5700万円の損害賠償を求めています。
病院側は「現時点ではコメントできない」としています。