国の文化審議会は17日、芦屋市の「ヨドコウ迎賓館」・旧山邑家住宅が建つ土地を重要文化財に追加指定するよう、文部科学大臣に答申しました。
芦屋市山手町にあるヨドコウ迎賓館は灘の酒造家・山邑家の住宅として1924年に建てられ、現在は大阪の淀川製鋼所が所有しています。
設計者は近代建築の巨匠アメリカ人のフランク・ロイド・ライトで、建物は1974年に国の重要文化財に指定されています。
今回、国の重要文化財に追加指定される見通しとなったのは、この旧山邑家住宅が建つ土地およそ5200平方メートルで、敷地内の倉庫や階段、それに石垣や擁壁を含みます。
敷地は、急な斜面の地形を石垣や擁壁で大きく3段に造成。丘の最上段への建物の配置は建築と自然の融和を目指したライト自身の構想で、特徴的な形状の敷地は建物と一体となって価値があり、「意匠的に優秀」で、「歴史的価値の高いもの」と評価されました。
旧山邑家住宅の土地は官報の告示を経て指定される見通しです。