おととしの洲本市議会で事実と異なる発言をしたとして懲罰処分を受けた男性市議からの不服申し立てに対し、兵庫県の斎藤知事は、処分を取り消すことを決定しました。
出席停止1日の処分が取り消されたのは、洲本市議会の濱野隆議員です。
審決書によりますと、濱野議員は、おととし12月の定例会の一般質問で洲本市長の選挙事務所で市長選を取り仕切っていた私人を誤認し、事実と異なる発言をしました。
市議会は「議会の品位をおとしめた」などとして、濱野議員に対し出席停止1日の処分を科しましたが、濱野議員は不服を申し立て、兵庫県の斎藤知事に処分の取り消しを求める審決を申請。
これについて斎藤知事は、県の自治紛争処理委員が行った審理を踏まえて「議会の裁量権の逸脱、または濫用に該当する違法な処分と認められる」として、処分を取り消すことを決定しました。
県内の自治体で議員への処分が取り消しとなったのは初めてです。
処分取り消しを受け、洲本市議会の福本巧議長は、「まだ方向性が定まっていないのでお伝えできることはない」としています。